内容情報
本書は、自信を持って人前で話す方法を説いた不朽のロングセラー『カーネギー話し方入門』を、教育学者の齋藤孝が自身の実践的技法を披露しつつわかりやすく解説する「22歳からの社会人になる教室」シリーズの第三弾。カーネギーの原著は、単なる口先だけの話術やテクニックを超えた、対人関係の原則に基づく内容ゆえに今なお普遍性を保ち読者を惹きつけて止まない名著。歴史的ベストセラー『人を動かす』『道は開ける』の著者として知られるカーネギーの輝かしいキャリアは、話し方教室の講師をつとめたことから始まる。長年にわたる経験を土台に、深い人間洞察に根ざした独自のスピーチ術を駆使し、話す前の心構えから、テーマの選び方、準備、始め方、終わり方まで、人の心をつかみ、自信を持って人前で話すためのノウハウを懇切に手ほどきする。偉大な話し手だったリンカーンやセオドア・ルーズベルト、マーク・トウェインなどの例やエピソードも豊富で、楽しく分かりやすい。
また本書では、シリーズ名にあるように、これから社会人なろうとしている若者に向けて「話し方」の重要性を伝えることを眼目としている。自分の意見や気持ちをうまく言葉にして相手に伝えるコミュニケーション能力が学力と同等に重要な部分として評価の対象になるからだ。就職に際して、企業の人事担当者が求める人材がコミュニケーションのスキルを身につけた人物が一番と言うところからもわかる。現役のビジネスパーソンにとっては、朝礼や会議をはじめ、プレゼンテーションの場など様々な場において「話す」ことが欠かせない。スピーチを憂鬱に感じている人に自信を与える最良の一冊。