内容情報
新型コロナウィルス感染症による非常事態宣言で、ずっと自宅にいることになった日々。不安ではあったけれど、不思議と心が穏やかになった、と感じた方も多いのではないでしょうか? 常に何かが流れ込んできた入り口を閉じ、常に何かを求めて出かけていた出口を閉じたとき、そこにあったのは、波立つことのない、しんと静かな日常でした。
思えば、私たちは外からの刺激を受けることで、「それにどう反応するか?」で自分の在り方を考え続けてきました。でも、波立たない毎日の中では、自然に「私って?」「家族って?」「仕事って?」と、自分の足元を見つめるようになっていました。夕暮れ時に散歩に出かけ、ゆっくり夕飯の準備に取り掛かる。非常時だからこそ生まれた「おへそ」は、今までもずっとここにあったのに、見えていなかったものを教えてくれました。(「はじめに」より抜粋)
その人だけがもつ習慣、それをこの本では「暮らしのおへそ」と呼びたいと思います。
ジャズピアニスト 小曽根真さん、作家 辻仁成さん、元テニスプレイヤー伊達公子さん、スタイリスト大草直子さん……様々な分野で活躍する方々の「おへそ=習慣」からは、それぞれの暮らしの哲学が見えてきます。