内容情報
健康寿命は「歯」で決まる!
25年にわたり臨床現場で治療を続けてきた歯科専門医が教える
後悔しないためのインプラントとの向き合い方
人生100年時代を迎え、いかに健康寿命をのばすかが大きな関心事となっています。日々の運動やバランスの取れた食事、十分な睡眠といった生活習慣の大切さは、多くの人が意識していることでしょう。そうした中で著者は「歯の健康」もまた、全身の健康と深く関わる重要な要素だと言います。
近年の研究では、口腔機能の低下が全身の健康に影響を及ぼし、認知症や脳血管疾患など、要介護につながる疾患のリスクを高めることが明らかになりました。それにもかかわらず、多くの人は歯の重要性を軽視しがちです。治療が必要な歯を放置している人が全体の4割近くに上るという調査もあり、受けていたとしても「言われたとおりにしておけば大丈夫」と、治療の中身まで考えることは少ないのが現実です。特に歯を失ったときの治療は、入れ歯、ブリッジ、インプラントなど選択肢が多いため、情報不足のまま選んでしまい、数年後に後悔する例も少なくありません。
日本のインプラント治療の草創期から臨床に携わってきた歯科医師である著者は、インプラントは歯を補う手段にとどまらず、口腔の健康を長く保つための最も合理的かつ予防的な治療法であると考えています。インプラントは入れ歯やブリッジのように周囲の歯に負担をかけることがなく、適切な管理をすれば長持ちしやすいという特徴があるということです。
しかし「怖い」「高い」「よく知らない」といった理由で敬遠されることも多く、正しい理解が広まっているとはいえないのが実情です。さらに患者だけでなく、歯科医療従事者のなかにもインプラントに対する誤解や偏見が根強く残っているといいます。
本書では、インプラント治療の誤解を解きほぐしながら、その本質と正しい選び方を専門医の立場から分かりやすく伝え、「一生使えるインプラント」を実現するための方法を丁寧に解説しています。治療を考えている方はもちろん、歯科関係者にもぜひ読んでほしい一冊です。