内容情報
怪異・妖怪研究は今世紀に入っても大きな進展を遂げている。2000年以降発表のものを中心に、今後の研究に不可欠な重要論考を精選。個別のキャラクターを探究する第6巻。
百鬼夜行、大海蛇、法螺の怪、猫の踊、クワンクワン、ケッカイ、くだん、ザシキワラシ、轆轤首、釣瓶落し、河童……
奇妙で多彩な姿はどこから来るのか――?
これからの研究に不可欠な論考を集成した特選アンソロジー!
【目次】
総論 怪異・妖怪の博物誌(伊藤龍平)
妖怪の博物学(小峯和明)
江戸の大海蛇(伊藤龍平)
法螺の怪――地震鯰と災害の民俗のために(齊藤 純)
横浜市泉区踊場の「猫の踊」譚(高塚さより)
クワンクワン考――方法としてのオノマトペへ(大門 哲)
「産室」の外へ――ケッカイの行方(山田厳子)
くだん考――近代「くだん」イメージの再検討(及川祥平)
ザシキワラシの見えるとき(川島秀一)
近世文化における轆轤首の形状について(横山泰子)
路傍の妖怪伝承――北陸の「釣瓶落しの怪」をめぐって(松本孝三)
与論島における妖怪の民族誌的研究(マッザロ・ヴェロニカ)
アイヌ口承文芸で語られる河童について(大谷洋一)
解題(伊藤龍平)