内容情報
日本の伝統の着物文化。色、文様、染めと織りの産地、着こなし、用語解説を時代考証家が指南。
「なぜ、着物にはルールが多いのか」といった疑問は、着物の歴史や成り立ち、当時の時代背景を知ることで理解することができる。
本書は着物の歴史から着物全般を学ぶことができる新しい着物大百科である。
着物の歴史として、着物以前の衣装や着物の誕生、浮世絵で見る着物の流行り、着物は身分や職業を表すなどを解説。
着物の特徴を知るでは、「大島紬」「結城紬」などの技法や、「小紋」「友禅」など染色の技、麻と木綿などの素材、羽織や小物類なども紹介する。
そして現代社会において着物を着る機会が多い、お宮参り、七五三、卒業式、成人式、結婚式、正月、子どもの入学式、園遊会、葬儀、法事など、着物と人の一生をそれぞれの行事と着物の関係、ふさわしい色や柄、小物などを解説していく。
時代考証家の著者だからこその話題も満載。時代劇や戦国時代の衣装、草履や下駄、モンペまで着物全般の歴史、作法、意味などがわかる一冊。
第一章 着物の歴史
なぜ、着物にはルールが多いのか?
着物以前ーー古代〜戦国時代
着物の発展――江戸時代〜令和
■ちょっと一服 箸休めコラム 天皇の黄櫨染御袍
着物の特徴
着物だけが持つ袖の形
着物の帯の進化論〜縄から紐、そして帯へ
第二章 着物と女性の人生儀礼
儀礼ごとにどんな着物を着るのか?
誕生
お宮参り
七五三
卒業式
成人式
見合い
結納
結婚式
披露宴のお色直し
子どもの入学式・卒業式
仲人・媒酌人・花婿花嫁の母
結婚記念日
賀の祝
園遊会
勲章と褒章の伝達式
葬儀・告別式
法事・偲ぶ会
第三章 着物を知る
日本の繊維
着物の糸〜生糸と紬糸〜
着物の織りと染め
着物地・地紋
友禅染ーー三大友禅
型染めの着物
絞り染め
伝統の絹織物〜三大紬〜
伝統の絹織物〜産地別〜
伝統の絹織物〜御召〜
木綿の織物
麻・芭蕉布の織物
帯の種類と結び方
織りの帯
染めの帯
刺繍の帯
第四章 着物を着るための小物
着付け紐
襦袢
裾除け
半衿・伊達衿(重ね衿)
帯締め・帯留め
帯揚げ
帯板・帯枕
足袋
草履
下駄
ハンドバッグ
懐の小物
第五章 季節に合わせた着物
衣替え
浴衣
コート
第六章 着物の仕立てと手入れ
着物を仕立てる
紋
■ちょっと一服 箸休めコラム 女紋
着物の仕舞い方
洗い張り
着物を仕立て直す
第七章 着物文化の復興
蚕の里との出会い
終章 着物のある風景