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詩に綴られた、いにしえの都市を生きた人たちの暮らしと想い。
悠久の歴史を持つ中国は、天下が統一され、主だった王朝だけでも秦・漢・三国・南北朝・隋・唐・宋・元・明・清を数える。その間には五代十六国や、北方の異民族国家と併存する時代もあった。そのいずれもが、都を定め、国家運営の中心として意識された。首都や副都、それに準じる都市は、歴史上重要であるばかりでなく、詩人たちには時に自らの故郷として意識され、精神的なより所として大きな部分を占めた。
「漢詩をよむ」2025年度は、「古都の詩(うた)」と題して、歴代の都と、それに準じる都市を詠じた漢詩を取り上げる。前期は華北の都市で詠まれた詩を味わう。
○咸陽 許渾「咸陽城東楼」(七律) 李商隠「咸陽」(七絶)など
○長安(1) 儲光羲「長安道」(五絶) 章八元「題慈恩塔」(七律)など
○長安(2) 韓?「重遊曲江」(七絶)など
○洛陽(1) 杜牧「洛陽秋夕」(七絶) 許渾「登故洛陽城」(七律)など
○洛陽(2) 顧況「洛陽早春」(五律) 張籍「秋思」(七絶)など
○太原 李白「太原早秋」(五律) 蘇?「汾上驚秋」(五絶)など
○成都 鄭谷「蜀中」(七律) 雍陶「経杜甫旧宅」(七律)など
○大都 高適「自薊北帰」(五律) 張説「幽州新歳作」(七律)など 【予定は変更になることがあります】