内容情報
かな書家、古筆研究者、古筆蒐集家として名を馳せた飯島春敬(明治39?平成8年)。春敬は、古典書道の学問的研究を目的として、昭和24年に一般社団法人書芸文化院を発足させました。さらに昭和58年には、同院内に「春敬記念書道文庫」を創設し、自ら蒐集した名筆の数々を収蔵しています。また同院では、昭和25年より「平安書道研究会」を主宰。これは毎月一回、名筆資料を出陳しながら講義を行う研究会で、今年記念すべき第900回を迎えました。この節目を記念し、6月には春敬の蒐集品が五島美術館の館蔵品とともに同館で展観されます。特集では、春敬記念書道文庫の名筆鑑賞に加え、春敬の審美眼や書にかけた情熱に焦点を当て、その「しごと」が日本書道史に与えた影響を、あらためて振り返ります。