イナメジの使い方◆用途
外装用既成調合目地材です。塗り目地、一本目地、いずれも使用できます。
1. 適用タイル
II類(せっ器質)及びI類(磁器質)の外装タイル、床タイルおよびモザイクタイル(目地幅:3〜15mm)
2. 適用
内装・外装の壁および床
3. 標準使用量(1m²当たりの使用量目安)
タイル | 目地幅 | 使用量(乾燥粉体) |
50mm角モザイクタイル(7mm厚程度) | 5mm | 1.0〜2.0kg/m² |
二丁掛タイル(13mm厚程度) | 10mm | 3.0〜4.0kg/m² |
100mm角床タイル(13mm厚程度) | 6mm | 2.5〜3.0kg/m² |
*タイル厚、目地幅、施工法によって異なります。
*ボーダータイルの縦目地は突き付け施工しないでください。剥離の原因になります。
◆使用手順
1. 練り混ぜ
イナメジ1kgに対して約215mlの水を加え均一に練り混ぜ1時間以内に使い切ってください。水の入れ過ぎや混練不足は目地の色ムラや硬化不良の原因になります。
2. 目地詰め
・塗り目地の場合
接着剤、貼り付けモルタルをよく乾燥(通常1日以上)させてから目地詰めしてください。タイル張りから目地詰めまでの期間が短いと目地が色ムラを生じたり、極端に白っぽくなることがあります。ゴムゴテで抑え込むように塗り込み、タイルの表面の目地材は、よくかき取ってください
・一本目地の場合
目地詰めチューブ、目地ゴテでタイル面を汚さないように目地詰めしてください。
3. 仕上げ
・塗り目地の場合
水を含ませてから固く絞ったスポンジで、タイル面に残った目地材を、塗り目地後速やかにきれいに拭きとってください。水を多く含んだスポンジで拭き仕上げを行うと色ムラが生じやすくなります。
・一本目地の場合
小端切りを行い、目地がやや締まってきた時点で、目地に隙間や充填不足がないように、目地押さえをしてください。
4. 白華(目地色ムラ)対策
濃淡(色ムラ)を生じた場合には 下記の要領で酸洗いを行ってください。
・酸洗い前に他の部材(サッシ等)や周囲(植木等)に塩酸が影響しないようにしっかりシート養生などを行ってください。
・酸洗いを行うときは 塩酸が皮膚や自に触れないように保護具を装備してください。
・酸洗い前にあらかじめ目地部を水で十分濡らしてください。
・工業用塩酸を約20倍程度に薄めた希釈塩酸(塩酸約2〜5%程度)を目地部に塗布します(低い濃度から白華が除去できるか検証しながら濃度を決めてください)。
・その後、タワシなどを用いて目地を削るように擦り洗いします。擦り洗いを行わないと白華は十分除去できません。酸洗い終了後十分水洗いを行います。
◆床面への施工上のこ注意
・床面への施工は白華などの色ムラが発生しやすくなります。また清掃時に目地が削れる場合があります。硬めに目地を練り自地が締まってから自地押さえをして仕上げてください。
◆取扱い(施工・保管)上のご注意
・セメント系材料のため 環境や練り混ぜる水置により濃淡が生じることがあります。特に施工時および硬化途中で雨掛りがあると極端に白っぽくなる場合があります。
・施工条件により濃淡が生じるため 、 同じ面内では施工日をまたがないよう施工計画を立てることをおすすめします。
・公共浴槽、温水プールでは正装による摩耗で目地が掘れたり、浴槽内に目地材がたまる場合があります。外割りで3割ほどセメントもしくは白セメントを加え、固く練って目地押さえを行うことで摩耗の低減を図れます(この場合、目地幅は5mmまでとしてください)。
・接着剤張りなどの乾式施工にはイナメジBHシリーズをご使用ください。
・冬季施工などで2℃以下の環境になる場合には使用しないでください。
・水以外は混ぜないでください(セメントや砂などを混ぜて使用しないでください)。
・張り付け材やレンガ積みモルタルに使用しないでください。
・擬石セメント板に使用すると目地がドライアウトして強度が出ない場合がありますので、使用しないでください。