セーブル 白磁金彩 古代エジプトのインク壺 飾り物 1997年復刻 フランス Sevres

フランスが誇るセーブル窯はポンパドール婦人の助力もあって、王立窯として発展を遂げました。1759年、王立セーブル製陶所となり、今もフランスの文化と美を伝える優れた陶磁器を生み出し続ける国立セーブル製陶所の歴史はここに始まります。セーブルの功績は、国家的使命ともいえるフランス独自の意匠を確立し、完成度の高い芸術作品を作り続けてきたことにあります。18世紀、セーブルは東洋芸術の様式をうけつぎながらも、当代一流の化学者、画家、彫刻家、金工家の参加によって独自の世界を創造しました。「王者の青」「ローズ・ポンパドール」と呼ばれるセーブルの色、華美で鮮麗な装飾、独特の風合を持つソフトペーストなど、他の追随を許さないセーブル芸術が、宮廷文化の中に華開いたのです。盛名を馳せたセーブルも、国窯という背景から生産は非常に限定され、世の人々の目に触れることはなく、「希少な陶磁器」と呼ばれました。今日に至っても、生産量は年間約6000ピースと限定され、そのほとんどがフランス国家のために作られます。この少量生産は、「最高の作品を作り出す」ための必然であり、その稀少性ゆえに、誇り高きセーブルの名声は一段と高まっています。
ビスケット金彩部分は加彩金技法エジプトのインク壺は、1798年のエジプト遠征が装飾芸術の世界にもたらした巨大な影響力の最初の表現のひとつである。1998年5月18日、エジプト年祝賀の一環として、このエジプトのインク壺がフランス共和国シラク大統領からエジプト共和国ムバラク大統領へ贈られた。エジプトのインク壺はセーブル工房のジャン-バプティスト・シャノ(1779年塑像製作者、1785年彫刻家、その後1790年から1825年まで窯場、パテ、彩色責任者として活躍)の創作で、ブロンズに似たパテで製造された。この作品の石膏型は1980年代に修復を行われた。 新磁器(PN)のパーツは型修復工房にて制作された。作品の丸い壷は轆轤にて製造されている。クープローズと呼ばれる壷の縁は純金を筆で塗られ、焼きの後、瑪瑙で磨きがかけられている。