僕と彼女の左手

僕の《運命の日》 はじめて彼女と出会った――。
小さな違和感が、最後に大きな感動へと繋がる!

●発売日 2018/02/28
●出版 中央公論新社 ●著者 辻堂ゆめ
●ISBN 978-4-12-005041-1
●判型 B6判 頁数:244ページ

「明日から私の家庭教師をしてください」幼い頃遭遇した事故のトラウマで、医者の夢が断たれた僕。
そんな時に出会ったのは、左手でピアノを奏でる不思議な子・さやこだった。
天真爛漫な彼女にいつしか僕は恋心を抱くようになるが、同じ時間を過ごせば過ごすほど、彼女の表情は暗くなっていく。
彼女はいったいどんな事情を抱え、僕のところへきたのだろうか。
その謎が解けたとき、僕らはようやく最初の一歩を踏み出すことができる――。
繊細な心理描写&精密なミステリを融合した、『このミス大賞』優秀賞受賞作家・辻堂ゆめの傑作!
私的感想
青春恋愛ミステリー小説です。
右手が使えないヒロインの女性が突然「僕」に接してきたことと、左手でピアノを奏でる姿を見て恋愛感情と共に少しずつ感じる違和感・・・
主人公の「僕」とヒロインの女性がお互いに抱く、心の揺らぎがつながって二人の未来に光をともす。
時間軸は違えど、彼女には彼が、彼には彼女が必要だった。
いとしさとせつなさと心強さとって歌がありましたが、この小説の中にすべて凝縮って感じです。

映画化など映像化されたらぜひ見たいと思う作品です。