うに(銅レベル)1箱
銅レベルのうにです。
産地は季節により変わります。アメリカボストン、カナダ、メキシコ、国内だと三陸、北海道、それから北方四島になります。品種も場所により、国内だとエゾバフンウニやキタムラサキウニ、外国だとバフンウニ系です。
私は豊洲市場のうにの競りをしていました。特にうには等級によって大きく味に違いがあります。ひどいものは不味くて食べられません。うには産地や時期によって様々なグレードのものがありますが、分かりやすくざっくりと下記のように評価します。
・最高級(金レベル)星のつく寿司屋で使用
・次点(銀レベル)カウンターのある寿司屋の夜で使用
・及第点(銅レベル)カウンターのある寿司屋のランチ用
・落第(扱いません)チリや中国産の冷凍うに。もしくは生で入荷するが、うに一葉がペラッペラで味のないうに。100円回転寿司などで見られる冷凍うには食べるに値しません。元来、うには冷凍してしまうと食感と風味が大きく損なわれます。
また、よくミョウバンがまずさの元凶のように言われますが全く違います。すばらしいうに生産者は、ミョウバンを絶妙な配分で使用し、うにの生臭さやうに自体が溶けてしまうのを防いでいます。
このうにを「銅レベル」としていますが決して不味くありません。カウンターのある寿司屋のランチや海鮮丼用、もしくはグルメ系と言われている回転寿司屋で出てくるようなうにです。常識のある寿司屋の大将でしたら、これ以下のグレードのうには扱いません。
生うにでのこのグレード以下は1箱2-3000円くらいでありますが、豊洲から通販でわざわざ取り寄せる意味がありません。銅レベルと言ってもあなどるなかれ。味は甘みがあります。苦味はありません。生のうにとしては安い部類に入りますので、うにの軍艦巻きから海鮮丼としてお使いください。
てれこのうに
箱のなかに”てれこ”で入っているうにです。この写真は国産のうにとなります。時期によってアメリカ、カナダ産も扱いますので、見た目(入れ方や色)はちょっと変わります。(味や品質のグレードは変わりません)
豊洲(旧 築地)市場でのうにの競り
一日に多くて8000枚ものうにを手際よく競ります。朝5時からうにの競りは始まります。うにを扱う豊洲(旧 築地)市場の荷受(大卸)は5つあり、2社同時に競り台に登り競りをかけます。競り値をいれるのは買参権を持った仲卸で、当日の状況を見て値段を出します。荷受や他の仲卸との駆け引きの中、狙ったうにを競り落とします。
競りの順番はいいものから始まりますので、金レベルうにの競り番は最初の方です。
うにの保管場
競り場のすぐ横にうにの保管場があります。低温に保たれている部屋にうにが騒然と並びます。競りの前にうにの品質を下付け(チェック)し競りにのぞみます。