帝国議会で漢方存続運動が否決され、漢方は消滅の危機に瀕していたが、漢方の真価を唱え、西洋医学崇拝の医学界に警世の鉄椎を下したのが『医界之鉄椎』である。啓十郎の力の源泉を探り、啓十郎が師匠と仰いだ多田民之助という漢方医が実は尾台榕堂の弟子である可能性が極めて高いことも論証した。
第1章 和田啓十郎の生涯と時代的背景(その生涯と業績の概観|思想の源泉・信州松代藩の気風|啓十郎を啓発した佐久間象山の思想|なぜ漢方に情熱を注ぐことになったのか ほか)|第2章 東西医学のパラダイムの相違について(『医界之鉄椎』改訂第二版|平出隆軒の批判|国家のアイデンティティーとしての漢方|この文化を発展させるということ ほか)
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