サイズ
高さ : 2.60 cm
横幅 : 15.80 cm
奥行 : 21.70 cm
重量 : 480.0 g ※梱包時のサイズとなります。商品自体のサイズではございませんのでご注意ください。
「生きているということ」は謎である 戦後の日本社会学界を牽引した作田啓一。彼はなぜ文学や哲学などの社会学の外部を参照し続けたのか。その仕事は、社会学という知に何をもたらすのか。半世紀以上に渡る作田の軌跡を辿り直すことで、その思想のアクチュアリティを問う。 目 次 序 章 作田啓一の“分裂"、あるいは「文学/社会学」という学術的営為 第1章 「日本社会」という謎 ――〈アノミーと欲望の問題系〉と、〈罪と赦しの問題系〉 1 戦後日本社会の成立と、〈アノミーと欲望の問題系〉 2 戦争犯罪と、〈罪と赦しの問題系〉 3 日本人の〈罪と罰〉――「懊悩」と「救済」の狭間で 4 〈漏れ落ちる者たち〉の“声" 第2章 ユートピアとしての〈過去〉 ――ルソーにおける「楽園喪失」のヴィジョン 1 人間の堕落――ルソーにおける「市民社会」批判 2 「退行」と「ユートピア」――「悪」を測る物差しとしてのルソー 3 「放心状態」、あるいは「おくれる」ことの希望 4 「隣人」との関係、あるいは「合唱」の難しさ 5 「楽園喪失」をめぐって――今村仁司の媒介論との比較 第3章 「種子を蒔く人」 ――〈未来〉としての〈子どもたち〉 1 「社会」に降りたルソーとしてのムイシュキン 2 社会の〈いけにえのための死〉と、〈再生のための死〉 3 新たな〈父〉として生き、この世界の〈再生〉に賭けよ 第4章 「楽園喪失」の再検討 ――デュルケムとラカン理論 1 「孤独論」(一九九八年)の前半――「純粋なもの」への傾斜と「瞬間」の発見 2 〈死〉と「瞬間」――「文学・芸術におけるエロスとタナトス」(一九九六年) 3 「孤独論」の後半――「近代」における孤独と『自殺論』 4 「アノミー」と「倒錯」――ラカン理論による「アノミー」への接近 5 「倒錯」と「法」の関係――ラカン‐ジュランヴィルから 6 空虚感への処方箋――ボロメオの結び目からの説明 第5章 瞬間・隙間・偶然性 ――〈他者〉の現れる時‐空間 1 〈生の欲動〉と「現実界」――「原初の混沌」の残余として 2 夢の世界のリアリティと、〈他なるもの〉への感受性――島尾敏雄論 3 瞬間・隙間・偶然性――ありそうもないことが起こること 4 「偶然性」と「社会学」 第6章 「死(にゆく)者」、あるいは天使 ――作田啓一の晩年の思想 1 「自我の放棄」――生活の破滅と、死への接近 2 「放心状態」と「無辜」――〈他者〉から「死にゆく者」へ 3 古井由吉『祈りのように』論――二つの「死者の立場」 4 救済の時――チェーホフにおける「希望」の構造 5 曖昧な生と死――老いゆく過程を生きることと、「天使の視線」 6 「死を抱えて生きること」の社会学 結論にかえて――儚い希望の社会学 カバー写真 江成常夫 装幀 安藤紫野