サイズ
高さ : 2.20 cm
横幅 : 13.40 cm
奥行 : 18.80 cm
重量 : 260.0 g ※梱包時のサイズとなります。商品自体のサイズではございませんのでご注意ください。
文学や演劇の世界から,ふだんの会話まで,そして古代ギリシア・ローマの時代から現代に至るまで, 「アイロニー(皮肉)」や「サーカズム(嫌み)」,パロディや風刺は生き続け,欠かせないスパイスの役割を果たしてきました。なぜ,人は嫌みを言うのでしょうか。皮肉を言い,風刺を愛するのでしょう?また,それぞれの違いとは?さまざまな分野で「皮肉」や「嫌み」がどう使われてきたのか,本書ではその歴史と変遷をたどりつつ,人間社会と人間にひそむ心理について探っていきます。 欧米,特にイギリスやアメリカの文化を理解するには「アイロニー」と「サーカズム」の理解が欠かせないといわれています。かつて劇作家オスカー・ワイルドは「サーカズム」について「知性の最高の形態」と述べ,ある研究では「嫌みを理解できる人々は創造的で、問題解決能力に優れている」といいます。「アイロニー」と「サーカズム」という,たった2つの言葉から広がる奥深い世界に触れられる1冊です。 【もくじ】 序文 第1章 はじめに “文字どおりではない言葉"が意味するもの/ 「アイロニー」と「サーカズム」の定義とは? 第2章 アイロニーとは何か? サーカズムとは? ソクラテス的アイロニー/劇的アイロニー/宇宙的アイロニー/状況的アイロニー/歴史的アイロニー/ロマン主義的アイロニー/言葉のアイロニーとサーカズムの関係/アイロニー的態度 第3章 アイロニーを成立させる条件とは? 並置と矛盾/共通基盤/見せかけ/情動反応の非対称性 第4章 サーカズムを成立させる条件とは? 心の理論/標的と被害者の存在/アイロニー的含意/言葉のアイロニーの理論/エコー的説明/見せかけとエコーのハイブリッド/デフォルト性と段階的権限性/制約充足 第5章 アイロニーと似て非なるもの 偶然の一致/パラドックス/風刺/パロディ 第6章 人は何のためにアイロニーを使うの? 攻撃性/言い逃れ/ユーモア/親密さ 第7章 アイロニーのサイン 口調/表情とジェスチャー/誇張表現と控えめな表現/アイロニー・マーク/単語と語彙カテゴリー 第8章 アイロニーとインターネット 文脈の崩壊/エモーティコン/絵文字,ハッシュタグ,インターネット・ミーム/アイロニーとセンチメント分析 第9章 ほのめかし表現の未来 非アイロニー的サーカズムの問題/アイロニーの死/アイロニーは厄介な「スカンク語」になる運命? 用語集