サイズ
高さ : 2.20 cm
横幅 : 13.80 cm
奥行 : 19.00 cm
重量 : 340.0 g ※梱包時のサイズとなります。商品自体のサイズではございませんのでご注意ください。
もしも宇宙人と出会ったら―― 「未知との遭遇」の多様な思考実験の蓄積があるSF作品を渉猟し、著者自身によるフィールドワーク、文化人類学、霊長類学、相互行為論、分析哲学などの知見を縦横無尽に参照して、コミュニケーションの成立条件を考察する。 【本書「プロローグ」より】 「宇宙」とはすなわち、いまだわれわれの手の届かない場所のことを指している。しかしそこに、「人」すなわち何らかの意味でわれわれの理解可能な存在がいるというのである。「宇宙・人」を考えるということ自体がまさに、想像できないことを想像しようとする営為なのだ。さらに言えば、よりわれわれに身近なはずの「他者」さえも、同様な構造を持っている。「他・者」とは、私の手の届かない「他」であると同時に、石ころなどの「物(もの)」とは異なる、私と同質の「者(もの)」でもあるのだ。 【主要目次】 プロローグ 宇宙・人 I 想像できないことを想像する 第1章 宇宙人という表象 1 寓意としての宇宙人/2 宇宙人表象の歴史的変遷/3 SETIにおける宇宙人 第2章 投射――想像できないことを想像するやり方 1 人間というピボット/2 さまざまな引き延ばし/3 窓の向こう側/4 となりの宇宙人 第一の幕間 双対図式――投射と「枠」 II 見知らぬものと出会う 第3章 コンタクトの二つの顔 1 自然コード/2 関係に規則性をつくる 第4章 「規則性」の性質――不可知性・意外性・面白さ 1 シャノン-ベイトソンのバラドックス/2 アルゴリズム的複雑性/3 内向きの探索の困難――「別種の説明」がありうる/4 外向きの探索の困難――「意外な構造」がありうる/5 粒度と階層の問題 第5章 規則性のためのリソース――コードなきコミュニケーションへ 1 「リソース」の概念/2 コードというリソース/3 身体というリソース/4 「自分」というリソース 第二の幕間 それでもなお相互行為は可能か III 枠と投射 第6章 ファースト・コンタクトSFを読む 1 友好系/2 敵対系/3 わからん系 第7章 仲良く喧嘩すること 1 トムとジェリーのパラドックス/2 翻訳の不確定性と寛容の原理/3 会話の格率と関連性の原則/4 「このようにやれ」と「とにかくがんばれ」 第8章 枠・投射・信頼 1 長い投射と短い投射/2 投射を定める枠・枠を探り当てる投射/3 生命と投射 エピローグ 接触に備えたまえ