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「ジョン・レノンは『境界のない世界』を夢想できただけだったが、鈴木健は科学によってそれを現実的に構築する方法を模索する。複雑性の思想から生み出されたいまもっとも可能性豊かな世界像」(思想家・人類学者 中沢新一氏)「インターネットがもたらす社会の生態学的進化をともに生き/造る若い世代の知的ネットワークの主要ノードである鈴木健。その彼が、社会科学の伝統的なストーリーを書き換え、実践的な意味を問う、刺激的で、おおいなる可能性をはらんだ試み」(スタンフォード大学名誉教授・経済学者 青木昌彦氏)複雑な世界を複雑なまま生きることは可能なのか? 社会の境界をなめらかにすることは可能なのか? 情報技術が社会に与えるインパクトを、生命史における細胞の起源に遡り、網から膜と核が生成するという視点から社会制度やメディア論を位置づけ、伝播投資貨幣PICSY、分人民主主義Divicracy、構成的社会契約論などの具体的な手法を提案する。歴史的な閉塞感の中に生きる現代人希望の書。【目次】はじめに第I部 なめらかな社会第1章 生命から社会へ 1.1 複雑なまま生きる 1.2 膜と核 1.3 私的所有の生物学的起源 1.4 オートポイエーシス:生命システムと環境 1.5 人工物としての社会制度 1.6 責任なき社会,自由意志なき社会第2章 なめらかな社会 2.1 権力者と組織 2.2 ソーシャルネットワーク 2.3 網,膜,核 2.4 ステップ,フラット,なめらか 2.5 なめらかな社会第II部 伝播投資貨幣 PICSY第3章 価値が伝播する貨幣 3.1 貨幣の共通性と多様性 3.2 PICSY:フローベースの代替通貨 3.3 PICSYは実際に利用可能か第4章 PICSYのモデル 4.1 一般的な評価システムとしての静的モデル 4.2 貨幣システムとしての動的モデル(自己評価法) 4.3 カンパニーとその仮想性 4.4 中央銀行法 4.5 仮想中央銀行法 4.6 3つの方法の比較 4.7 まとめ第5章 PICSY,その可能性と射程 5.1 PICSYは何をもたらすか 5.2 PICSYの実現 5.3 実現への批判とそれへの反論 5.4 応用 5.5 なめらかな社会としてのPICSY第III部 分人民主主義 Divicracy第6章 個人民主主義から分人民主主義へ 6.1 ネットは民主主義を再発明できるか? 6.2 近代民主主義が抱える問題とその突破第7章 伝播委任投票システム 7.1 伝播委任投票システムの実現 7.2 課題 7.3 分人民主主義の意義 7.4 なめらかな社会としての分人民主主義第IV部 自然知性第8章 計算と知性 8.1 万能機械主義の時代:1936年~ 8.2 身体環境主義の時代:1968年~ 8.3 ネットワーク主義の時代:1995年~ 8.4 社会知性:コンピュータとしての社会第9章 パラレルワールドを生きること 9.1 メディアとは何か 9.2 ゲームと労働第V部 法と軍事第10章 構成的社会契約論 10.1 問題の所在 10.2 構成的社会契約への道 10.3 構成的社会契約試論 10.4 私が政府である社会第11章 敵 11.1 シュミットの銀河系 11.2 オートポイエーシスと友敵論 11.3 公敵なき社会終章 生態系としての社会へ参考文献 あとがき 初出一覧 人名索引 事項索引