サイズ
高さ : 1.40 cm
横幅 : 11.60 cm
奥行 : 18.80 cm
重量 : 200.0 g ※梱包時のサイズとなります。商品自体のサイズではございませんのでご注意ください。
我が国における陽明学の祖とされる近江聖人中江藤樹は,全力・純粋な人であった。藤樹は,理想と現実,理と事,内と外の対立葛藤に正面から対決して,目覚めたものの孤独に耐えて,なお人を愛敬した。愛することは人の道であり,愛情のない人間はないと考えた。母を愛し,門人を愛敬し,村人を愛した。決して名利栄達のためではなく,道理を実現し,自己を人間として完成するために全力を尽くし,純粋に生き抜いた人としての藤樹は,その人生と学問において,人間の可能性を開示し,我々に親しみと勇気を与えてくれる。 ◇目次 中江藤樹について I 若き日、聖人を志して 新しい社会の誕生 少年の日々 士道と儒道 II 学問と生活の一致をめざして 脱藩帰郷 村の生活 朱子学への懐疑 『翁問答』の思想 III わが人生ついに空しかるべきか 『孝経』の研究進む 藤樹と蕃山の出合い 心学を唱える 宗教思想について IV 心学の完成をめざして 晩年の五年間 片時も早く良知に至りたし 藤樹の死 虚像と実像 あとがき 参考文献 中江藤樹年譜 さくいん