サイズ
高さ : 4.00 cm
横幅 : 15.60 cm
奥行 : 21.20 cm
重量 : 940.0 g ※梱包時のサイズとなります。商品自体のサイズではございませんのでご注意ください。
「『新陰陽道叢書』刊行にあたって」より 。かつては陰陽道といえば、端的に平安時代の陰陽道を意味した時代が長くありましたが、その時代は終わりました。中世、近世の政治史、文化史、宗教史との関連のなかで陰陽道、陰陽師は研究されるようになりました。国家の統治にとって陰陽道、陰陽師の技術、呪術、祭祀がどのような役割をもったのかという関心は持続し、日本の政治、文化、宗教において陰陽道が果たした機能は無視できないものがあります。研究が質と量ともに厚みを増したおかげで系統的に研究史を捉えて、陰陽道の通史を展望することができるようになりました。 『新陰陽道叢書』は、近年の研究の蓄積をふまえ、第一巻「古代篇」、第二巻「中世篇」、第三巻「近世篇」、第四巻「民俗・説話篇」、第五巻「特論」の五巻で構成されています。各巻はまとまりのある内容になっていますが、相互に連関しており、全五巻を通じて陰陽道の世界をより深く理解できるような仕組みになっています。 陰陽道という領域は、歴史学、民俗学、宗教学、文学研究などの縦割り的な研究手法だけでは扱いきれるものではなく、多様な分野を横断し交錯しながら解明されるものであり、学際的な対話と協力をどうしても必要とします。さらに日本国内の話で終らせることなく、東アジアにおける暦、天文、占いとの比較にもつながるものです。