サイズ
高さ : 2.00 cm
横幅 : 13.00 cm
奥行 : 18.70 cm
重量 : 270.0 g ※梱包時のサイズとなります。商品自体のサイズではございませんのでご注意ください。
没後三十年。真の知識人「山本七平」の叡智が、時を越えて、光彩を放つ――。日本社会で営々と築き上げられてきた「働き方」を変革していくことが、近年の社会環境や生活様式の変化と相まって、急速に求められています。しかしながらその「働き方」の根底にある日本人の仕事観・労働観、さらには「仕事の思想」といえるものを、私たち日本人はどのように把握し、どれだけ意識してきたといえるでしょうか……。かつて、この日本人の労働観の原点というものに着眼し、その考究に情熱を傾けた日本人がいました。『「空気」の研究』といった多くの名著、さらに「日本教」などの造語を生みだした故・山本七平氏です。本書では、まず序章で山本氏が捉えていた日本人の「仕事の思想」の系譜の再把握を行います。そのうえで第一章において、日本思想史上、山本氏が重要視する人物(最初の日本教徒・不干斎ハビアン、そして鈴木正三)への理解を深め、以降の章で、江戸期から近代の渋沢栄一まで、「仕事の思想」がどう繋がるかの論究を試みています。著者は、石田梅岩や石門心学の研究でも知られる気鋭の思想史学者です。『日本資本主義の精神』『近代の創造』『勤勉の哲学』といった「山本日本学」の代表作だけでなく、様々な文献・史料を紐解きつつ、論及を進め、著者独自の視点・論点の提供にも注力しています。過去の思想を知ることは、私たちを律している「意識せざるもの」を、正しく把握することに繋がる。すなわち、「仕事の思想」の来歴を知ることは、何よりも今後の日本、そして私たち一人ひとりのために他ならない。<本書「緒言」より>本書の構成◆序章◆山本七平が捉えた日本人の「仕事の思想」◆第一章◆「仕事の思想」のはじまり◆第二章◆商人が躍進した社会に現れた思想◆第三章◆石田梅岩から石門心学へ◆第四章◆渋沢栄一と「仕事の思想」