ジャマイカはカリブ海に浮かぶ小さな島国です。 ジャマイカとは原住民のアラ ワク・インディアンの言葉で「森と水の国」を意味します。 国士の面積は1万1千平方キロ、秋田県とほぼ同じ面積で、言葉は英語です。最初はスペインの植民地でしたが、その後英国の植民地になりました。現在は英連 邦内の独立国で、君主は英国の女王エリザベス二世ですが、政治の実権は首相が握っております。 人口は約237万、その内の76%以上がアフリカ系の黒人、混血が15%です。 黒人は農園、主として砂糖キビの農園労働者として西アフリカから連れてこら れました。 ジャマイカには様々な人種が住んでいます。政府は「ワン・ピープル・アウト ・オブ・メニュー」、つまり「多数の人種から一つの国民を」をスローガンに人 種の融合に努めています。ジャマイカには人種間の争いはありません。 コーヒーの生産国はほとんどが貧しい発展途上国ですが、ジャマイカは割合裕福だと言われております。 ジャマイカは南国なので果物が豊富です。ですから、たとえ貧しくて子沢山でも 食べ物がなくて蛾死したという話は聞きません。自分の家の庭に果物の木を植 えておけば、お金がなくても食べるのには困りません。広大な農園に多数のバ ナナや柑橘類の木が植えられ、沢山の実がなっています。農園には盗難防止のた めの垣根もなく、管理人の姿も見当たりません。木を植える庭がなくても、農園 に行けば幾らでもバナナがあります。 どうしても食べる物がなければ農園からバナナを−房失敬してくればよいので す。 ジャマイカの人との会話でこんなのがあります。 「農園に見張り人はいないのか」 「そんな者はいないさ」 「バナナは盗まれないのか」 「盗まれるさ。だからジャマイカには餓死した者がいないんだ」 ジャマイカ人の性質は実におおらかです。 四方が海に囲まれているので魚も豊富です。魚が食べたくなったら、ちょっと海 に出掛ければ直に釣れます。こんな環境の中で平和に暮らすジャマイカ人は、機 械文明に追い回されるされる先進国の人達より遥かに幸せかも知れません。 |