生田宏司「結婚」銅版画 額装 ふくろう 猫

ご覧いただきありがとうございます。フランス語でマニエール・ノワール(黒の技法)と呼ばれる銅版画の技法の一つメゾチント(mezzotint=中間調子の技法)で自画・自刻・自摺で制作された作品で、味わい深い黒をバックに幸せな表情で寄り添う猫とフクロウが描かれています。

作家名: 生田宏司
作品名: 結婚
技法: 銅版画(メゾチント)
制作年: 2001
画面サイズ:28×48cm
額サイズ: 52.5x67.5cm
限定部数:95

生田宏司(いくたこうじ、 1953年-)

山形県生まれ、多摩美術大学日本画専攻卒。受賞多数。スミソニアン(アメリカ)、ドービニー(フランス)美術館等で収蔵。メゾチント技法で注目の作家。ふくろう、花、鳥、等で人気。現代のメゾチント作家では長谷川潔・浜口陽三・そして・生田宏司と続く。日本各所での盛況な展覧会の他、フランス、アメリカ、台湾、他世界各地で展覧会を開催している。
猫頭鷹は中国語でフクロウのこと。マオトーインと発音します。そのことを知ってあらためて考えると猫とフクロウは良く似ていることに気が付きます。夜行性で、ねずみを狩り、群れをなさずに媚びない性格、顔まで似ています。1998年頃からいたずらに猫とフクロウを組み合わせた作品をシリーズ化して今日まで続けています。フランスで美味しいワインと絶妙に合う食材のことをマリアージュ(結婚)といったりするようですが、このタイトルが自然に出てきました。あとで知るのですがイギリスの詩人エドワード・リアの詩(1871年)で猫とフクロウの結婚のおはなしを書いています。フランス語でもフクロウのことを猫鳥ともいうようですから意外な組み合わせではないようです。 生田宏司銅版画展図録(2013年、喜多方市美術館)より