【取寄時、納期10日〜2週間】編曲の世界 クラシック音楽〈受容史〉再考【ネコポスは送料無料】
アルテスパブリッシング 【324】
メーカー:アルテスパブリッシング
ISBN:9784865593242 PCD:324
A5 厚さ1.4cm
刊行日:2026/02/25
編曲だってクリエイティヴ!
クラシックからミュージカルまで、
音楽史を動かしてきた編曲の力にせまる!
大作曲家が書いた名作が世界中に広まったのは
「編曲」のおかげだった!?
「オリジナル(原典)」にたいして副次的な価値しかもたないように思われがちな「編曲」が音楽史の中で果たしてきた役割、さまざまな編曲の手法、楽譜市場における編曲の重要性、ベートーヴェンほか作曲家による自作の創造的編曲などなど、編曲の諸相を明らかにし、クラシック音楽の歴史を動かしてきた編曲の力にせまる!
・著者はベートーヴェンや室内楽の研究で知られる若手音楽学者。
・全日本ピアノ指導者協会(PTNA)ホームページでの人気連載の単行本化。
・目次より
●意外と身近な「編曲」/あなたの「編曲」に対する意見はポジティブ? それともネガティブ?
●オリジナルv.s.編曲──編曲はなぜ「低く」見られることがある(あった)のか
●“手軽に演奏できるように”縮小するだけが編曲じゃない!
●ベートーヴェンのピアノ曲の「拡大編曲」
●オリジナルに新鮮さをまとわせる編曲あれこれ
●当時の人々にとっての「編曲」と「オリジナル」
●楽譜市場にあふれる編曲/編曲が経済を回す
●早く編曲を作らないと、儲けがとられてしまう!?/「売れる」作品を編曲で出版する
●職人業的?──フンメルによる交響曲の編曲シリーズ
◎著者プロフィール
丸山瑶子(まるやま・ようこ)
慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了、ウィーン大学より博士号取得(Doktorin der Philosophie)。日本ベートーヴェン・クライス理事。国内大学にて教鞭をとる。主たる研究分野はベートーヴェンと同時代の作曲家との様式上の関連性、18世紀末〜19世紀初頭の室内楽書法および編曲。直近ではミュージカルの楽曲研究や楽譜校訂にも従事。翻訳に『ウィーン原典版 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ集』全3巻(音楽之友社)、T.デノーラ『つくられた天才 ベートーヴェンの才能をめぐる社会学』(春秋社)、執筆協力に茂木大輔『名曲の曲名』(音楽之友社)がある。
◎目次
【第1部】編曲の諸相
[第1章]現代の編曲、歴史の中の編曲
意外と身近な「編曲」
あなたの「編曲」に対する意見はポジティブ? それともネガティブ?
オリジナルv.s.編曲──編曲はなぜ「低く」見られることがある(あった)のか
こんにち「編曲」に注目する理由
[第2章]編曲の定義とは?──18世紀から19世紀の「編曲」の種類、意義
きわめて広い「編曲」の定義
「編曲」が持つさまざまな意義
編曲=「大編成」から「小編成」?──“手軽に演奏できるように”縮小するだけが編曲じゃない!
ピアノ独奏曲を拡大!──18世紀末から19世紀初頭の編曲
ベートーヴェンのピアノ曲の「拡大編曲」
「編曲」をとおして、さまざまな響きの可能性を
一部の楽器のみを入れ替え──編曲による演奏レパートリーの拡大
編曲と新たな創意の発露
オリジナルに新鮮さをまとわせる編曲あれこれ
「改作」もBearbeitungのうち
編曲と作品番号──編曲も独立した「作品」たりえた
巨匠に匹敵する巧みさと創造力
楽曲のリサイクル?──「転用」と「改作」
[第3章]「変奏曲」の「編曲」性
「編曲」と「オリジナル」の境界
「編曲」概念の射程
当時の人々にとっての「編曲」と「オリジナル」
「オリジナル」はただ一つか
「作品」の認識──受容者の認識が「作品」を生み出す?
[第4章]編曲と作品の受容・普及・出版利益
楽譜市場にあふれる編曲
編曲が経済を回す
早く編曲を作らないと、儲けがとられてしまう!?
編曲から見るヒット・チャート?
「売れる」作品を編曲で出版する
編曲出版の数から人気がわかる?
編曲から見るパブリック・ニーズ
編曲シリーズ──出版社のマーケティング戦略
シリーズ出版、その意図は
一つで複数の編成のための編曲を──フンメルの編曲シリーズ
[コラム]「編曲」との関わり方
【第2部】編曲の音楽内容、その意義
[第5章]さまざまな編曲手法
ケース1:職人業的?──フンメルによる交響曲の編曲シリーズ
フンメルによる交響曲のピアノ編曲
編曲者の楽曲解釈? 当時の演奏習慣?
ピアノはどこまでオーケストラに近づけるか?
フンメルのピアノ編曲から何を読み取る?
ピアノ・ソロからピアノ四重奏へ
原曲の姿を浮き彫りに?
編曲者の解釈?
オリジナルに“忠実”な中にある“独創性”
ケース2:「そのジャンルらしく」──拡大編曲を例に
ピアノ三重奏曲ではなく弦楽五重奏曲を──編曲者カウフマン
編曲者ベートーヴェン
編曲に求める「そのジャンルらしさ」
[コラム]編曲は「編曲」と思われていなかったかもしれない?
ケース3:創造的編曲
ベートーヴェンの自作編曲
調の変更──「まったく異なる楽器」のために・・・・・・から始まって、曲の性格も変える?
テンポと発想標語の変更──弦楽器とクラヴィーアはまったく別の楽器
創造性と様式変化
ベートーヴェンの個性
「真の4声体」を
作曲家の様式変化
作品の「再考」
[コラム]オマージュとしての編曲
[第6章]鍵盤楽器のための編曲の多様性と特異性
鍵盤楽器のための編曲の用途
個人で楽しむ鍵盤楽器用編曲
「より本物らしく」1──鍵盤楽器のための編曲をオリジナルに近づけて
「より本物らしく」2──鍵盤楽器のための編曲を通した作品理解
目的に合わせたピアノ編曲──ブラームスの場合
ブラームスのピアノ編曲──弦楽六重奏曲
オリジナルに縛られない編曲
オクターヴをどう使う?
ペダル
実践のために編曲を
[コラム]編曲は誰のもの
[第7章]現代も盛んな編曲──特定の様式を超えて
歴史の中の即興、こんにちのアレンジ
アレンジと創造性
「クラシック」とは?
そもそもいわゆる「クラシック」の範囲は?
終章 歴史の中の編曲、これからの編曲
用途・機能の多様性
編曲手法の多様性
編曲と創造性
編曲は「作品」か
すぐそこにある編曲、これからの編曲
あとがき
参考文献
楽譜の典拠
URL一覧