楽譜 樽屋雅徳/ラ・ジョコンダ【吹奏楽スコア】(FML-0278FS/302-09299/大編成/G.5/T:10:00)

ラ・ジョコンダ

出版社:フォスターミュージック
ジャンル:吹奏楽
サイズ:A4
初版日:2021年03月10日
モナ・リザは《フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リーザ・ゲラルディーニの肖像》と題されていて、フィレンツェの織物商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リーザ・ゲラルディーニの肖像であると考えられています。度々「謎」と表現される画題の不確かさや、さまざまな点において斬新なこの作品を、「謎」「微笑」「ダ・ヴィンチ」と各楽章にテーマを持たせ作曲してみました。第一楽章 神秘 - Mystere冒頭、テンポ四分音符=162というテンポで「半音→全音→半音→全音→半音」からなる音階で構成されたテーマを高音木管のスケールの中で、金管群とサックスが奏でます。その後木管群と金管群の絡みの後、いったん盛り上がりを見せ、木管低音のミステリアスなフレーズを刻むシーンへ移り変わります。速いテンポの中でクラリネットとサックスがテーマを展開させたメロディを奏で、トランペット、トロンボーンに引き継がれます。ソプラノサックスのソロが一瞬空気を変え、さらに深まる謎へ場面転換させます。その後、金管群によりメジャーコードが奏でられ一瞬謎に光がさしたように思われるが、それも束の間、新たな場面へと展開します。木管低音とコントラバスのピチカートによりリズムが刻まれ少しジャジーなノリが出現します。半音階スケールが目の前に迫ってくるようにその部分は閉じ、打楽器アンサンブルに引き継がれます。シロフォンがテーマの展開させたフレーズを奏で、トロンボーン、低音群に渡し、トムやコンガがリズムを刻む新たな場面に突入します。トロンボーンが奏でるメロディをホルン、クラリネットが受け継ぎ、そこに高音木管等が刻むリズムが複雑に絡み合いさらにエネルギーを増します。その後、低音群とホルン、トロンボーン、そしてトランペットも加わりテーマを再現します。再びトムやコンガがリズムを刻み、謎を残したまま楽章を閉じます。第二楽章 微笑み - Sourireしなやかに響くフルートとクラリネット、ハープにより曲は始まります。クラリネットが微笑みを象徴するソロを奏で、オーボエに流れを渡します。そして今度はそのオーボエソロに対旋律として絡み微笑みに影や光を表現します。フルートも加わり、やがてメロディを受け継ぎます。どこか悲しいようにも幸せなようにも聴こえるメロディをサックスアンサンブルが受け継ぎ、全ての楽器へと渡します。トランペットも加わり響きが増し、最高潮まで達するとホルンと木管群がそれを引継ぎさらにクレッシェンドしていきます。そして、また元の冒頭のしなやかな雰囲気に戻って曲は静かに終わります。第三楽章 レオナルド・ダ・ヴィンチ - Leonardo da Vinci付点二分音符=88というとても速いテンポの中、木管群の三連符と、ホルン等の金管群の掛け合いにより曲は始まります。渦を巻くような三連符の嵐がすぎると、ソプラノサックスのソロが現れます。1楽章にも出てきたテーマのモチーフが散りばめられています。やがて木管群にメロディは引き継がれ、さらに勢いがついた所で、全員で連打の後テーマモチーフのコラールが現れます。落ち着いた雰囲気の中にピッコロのソロが鳥の鳴き声のように歌います。ユーフォニアムとテナーサックスによる優雅なメロディが現れ、再び不穏な空気が流れた後、解放されたかのようにファンファーレを響かせるとさらに盛り上がります。そして、いろいろな形に変化したモチーフの掛け合いがドキドキうごめくように始まり、厚みを増していくと、「半音→全音→半音→全音→半音」で作られた和音をホルン、サックス、クラリネットが響かせ、Cコードに解放させ豪快なラストを締めくくります。

FML-0278FS/302-09299/吹奏楽譜(スコア):大編成/G.5/T:10:00

収載内容:
ラ・ジョコンダ