後世にまで伝わる逸品が誕生するときには、必ずといってよいほど運命的な巡り合わせがあります。この3-タンネン・キルシュの場合は、百年に一度といわれたチェリーの大豊作がそれに当たります。古くからぶどうをはじめとする果実の栽培が盛んに行われてきたドイツの南西に位置するシュヴァルツヴァルトで、チェリーが歴史的な大豊作に恵まれた1889年の夏。現在の3-タンネン‐ブレンネライ社の元となったケニンガー社の創始者レオポルド・ケニンガーと妻ソフィーが思いついたのが、ワイン発酵用の空き樽に余剰のチェリーを入れ、発酵させてみようということでした。
完熟したチェリーの独特で重厚な風味高品質なチェリー・ブランデー