イタリアはトレンティーノ・アルト・アディジェ州の州都、トレントから北へ約8kmほど離れた「ラヴィス」は、代々ブドウ栽培家として卓越した職人的精神と技術力を受け継いできた農家が結集し、1948年に創業されたワイナリーです。当時栽培農家は僅か14軒でしたが現在では800軒まで増え、トレンティーノを代表するワイナリーとなりました。
世紀を超えて、継承と発展を続け、2012年にはイタリアで最も権威あるワイン賞「オスカー・デル・ヴィーノ(イタリアソムリエ協会が年に一度のみ主催する最高のワイン賞)」でイタリア全ワイナリー約38万社を代表する3社に選出されました。
その背景には、世界に先駆けて取り組んだ「適地適品種栽培(ゾーニングプロジェクト)」の取り組みや、イタリアでは初となる窒素を活かした「自然醸造システム(SO2等の添加を最小限に出来る仕組み)」の考案と導入など、パイオニア精神を持って発展し続けてきました。
この偉大なワイナリーが更なる品質向上の為、2019年、800人の栽培家による(一栽培家平均僅か1ha所有)、800以上に細分化される区画のうち、毎年その年の最上の出来とされる畑の最上のブドウのみでラヴィスの名前を冠するワインを造ることで、「究極のトレンティーノワインを造る」という原点に立ち返る決断をしました。
もちろん、生産量は減りますが品質は格段に向上し、冷涼な山岳気候と石灰岩土壌を持つ類稀なテロワールから生み出されるピュアな果実味、伸びやかでエレガントな酸とミネラリーな味わいは、さらにその美しさが研ぎ澄まされ、洗練されたワインになったのです。
![]() |
---|
雄大なアルプスの世界遺産ドロミテ山脈に抱かれた至高のテロワールで、最上のブドウを求めて行うナチュラルな栽培によりブルゴーニュに匹敵するピノ ラヴィスの畑は、アルプスのドロミテ山塊の裾野に広がる急斜面にあります。水捌けが良く根が地中深くまで伸びる優れた土壌と、アルプス山麓の冷涼な空気と豊かな日照によって酸度と糖度のレベルの高いブドウが育つ気候をもちます。また、ドロミテ特有の石灰岩土壌によりワインに豊かなミネラル感、心地よいテンションをもたらす上質なブドウを育てます。 さらに、最上のブドウを求めて世界に先駆けて1970年代から科学的なテロワール解析を行い、緻密な「適地適品種」による植え分けを実践しています。まるでブルゴーニュのような徹底した小区画管理を行い、農薬や肥料の使用を最小限に抑え、栽培家一人が僅か1haほどで大切にブドウを育んでいます。 その結果、この「ラヴィス」の土地にしかない個性を表現する優れたブドウを生み、プロのソムリエが100名以上参加する比較試飲で何度も著名なブルゴーニュの生産者のピノ・ノワールに匹敵する品質として高い評価を受ける赤ワインを造っています。 |
![]() |
---|
重力式構造のセラーに加え、ラヴィスが考案しイタリア初となる、「SO2約70%削減」が可能な最新技術「窒素還元醸造システム」を採り入れた自然派醸造 ラヴィス考案のイタリア初となる最新技術を採り入れた、窒素還元醸造システムによる自然派醸造により、添加物の少ない自然派のワインを生み出しています。昨今は無添加の醸造に固執するあまりテロワールの個性を損ねてしまう自然派ワインも多い中、ラヴィスでは土地やブドウ本来の味を維持するのに必要な最低限のSO2のみ使用しています。 また、ワインをポンプ移動による熱劣化から守り、ピュアでフレッシュな果実味と酸を残す重力式セラー構造を採り入れた最新セラーなど、できるだけナチュラルなブドウ本来の味わいを活かしたワイン造りしています。 美しきトレンティーノの地で栽培家の情熱を結集した究極のワイン造りを目指して日夜改善を続け進化し続けるワイナリーです。 |
![]() |
---|
2012年イタリアワイン版オスカー賞で38万社中TOP3 代々継承される生産者達の愛と情熱、職人的栽培家としての誇り ラヴィス村の誇り高き農夫たちは、急斜面の畑での作業、山岳地帯ならではの寒さと強い日差しなど、過酷な労働を強いられる環境下においても代々畑を手放すことなく、丁寧で誠実なブドウ栽培を続けてきました。 また、自然に親しみ郷土を愛する「未来の栽培家」を育てる為、地元の小学校では子供たちがビオロジック栽培を行うラヴィスの畑を訪れ、自分の手でそのふかふかした柔らかい土の感触を確かめ、畑の中を歩きながら共生する植物や昆虫たちを観察する等、郷土の伝統や文化を大切に想い愛する心を育てる教育をも継承されています。 世紀を超えて誇り高きワイン栽培は継承と発展を続け、2012年にはイタリアで最も栄誉ある賞「オスカー・デル・ヴィーノ」において、イタリア全ワイナリー38万社のトップ3社に選出されました。 |
![]() |
---|
TRADITION CABERNET カンティーナ ラヴィス トラディション カベルネ |
このワインは、ラヴィス社の最もベーシックなワインですが、他の上級キュヴェと全く変わらぬ職人的な丁寧な栽培と酸化防止剤(SO2)の使用を徹底削減する醸造を行って、「価格を超えた驚きのワイン」と世界中から評されるワイナリーを代表する看板赤ワインです。 この価格帯のワインは一般に広大な平地のブドウやタンクごと買ってきた畑のわからない果汁などを用いることが多いなか、このワインのブドウは、徹底した土壌分析(ゾーニング)によって、カベルネ種に最適な砂質ローム土壌および石灰土壌を持つプレサーノ地区丘陵部南向き区画で育てられます。 栽培家は1人僅か平均1ヘクタールのみを担当し、まるで我が子を労わるように手作業で職人的に栽培を行っており、農薬や肥料をほぼ使わない「超・減農薬」を実践しています。 醸造時は最新技術の設備によって、酸化防止剤(SO2)の使用を極限まで抑えた自然派醸造を行っており、ナチュラルなブドウ本来の果実味や美しい酸味をそのまま生かしたワインに仕上げています。 非常に清らかでエレガントなボルドーのトップシャトーに匹敵する品質を持ち、日本のトップソムリエが100名以上参加する試飲会でも、著名ボルドーシャトーやイタリアワインに匹敵するという評価を何度も受けている、コストパフォーマンスの高いカベルネです。 |
![]() |
ヴィオラのかかった深いルビー色。ブラックベリーやプラムにバニラとチョコレートの香りもほのかに感じられます。熟した果実味にすべらかなテクスチャーがあり、キメ細かい酸とタンニンのバランスがすばらしい。ボルドーよりもブルゴーニュの赤ワインを想起させるエレガントな印象をもつ赤ワイン。 |
生産者 | カンティーナ ラヴィス |
---|---|
生産地 | イタリア/トレンティーノ・アルト・アディジェ |
生産年 | 2023年 |
品 種 | カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン |
テイスト | 辛口 |
タイプ | 赤 / ミディアムボディ |
内容量 | 750ml |
---|---|
土 壌 | プレサーノ地区とソルニ地区の丘陵部の畑。標高370m。砂質ローム土壌。白亜質を起源とする石灰質土壌 |
醸 造 | 10月上旬に手摘みで収穫後、温度管理をしたステンレスタンク内でアルコール発酵。全体の10%を古樽(3〜4年のものを使用のバリックで6ヶ月間熟成) |
提供温度 | 12-16℃ |