VPNルーター ヤマハ RTX RTX830 [ギガアクセスVPNルーター]

●LANポート:4ポートL2スイッチ(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T、ストレート/クロス自動判別)
●WANポート:1ポート(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T、ストレート/クロス自動判別)
●microSDスロット:1スロット(SDHC対応)
●USBポート:1ポート(USB2.0 Type-A, 給電電流 最大500mA、USBメモリ/USBデータ通信端末に対応※1)
●コンソールポート:1ポート(RJ45)※2、1ポート(mini USB)
●Flash ROM:32MB(ファームウェア 1組、コンフィグ 5組/履歴機能あり)
●RAM:256MB
●内蔵L2スイッチ機能:ポート分離、LAN分割(ポートベースVLAN)、ポートミラーリング
●タグVLAN (IEEE802.1Q):LANごとに32ID

●外形寸法:220(W)×43.5(H)×160.5(D)mm(ケーブル、端子類は含まず)
●質量:1.1kg(付属品は含まず)
●付属品:冊子(取扱説明書[保証書含む])、電源コード、電源コード抜け防止金具
※1 全てのUSBメモリの動作を保証するものではありません。USBハブは利用できません

1.ネットワーク構築に更なる利便性

『RTX830』では、以下の機能実装により、旧来からの拠点間通信やLAN管理の利便性をさらに向上させています。

マルチポイントトンネル機能

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マルチポイントトンネル機能は、物理的な複数拠点へのVPN (Virtual Private Network) 接続を、ひとつのVPN設定のみで実現する機能です。『RTX830』ではこのマルチポイントトンネルの拠点側機能に対応しています。これにより、拠点の増設・移設などVPN環境に変化があった場合の設定変更作業の手間を軽減できます。

  • ※マルチポイントトンネルのセンター側機能は「RTX1210」で対応しており、今後「RTX3500」「RTX5000」でも対応予定です。
最新のLANマップ機能

『RTX830』では、上位モデル「RTX1210」で好評をいただいている「LANマップ」機能を採用しています。LANの状態を可視化し、制御するGUI機能によって、ネットワークの接続状態を一目で把握できるため、迅速なトラブルの発見・解決が可能です。

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ネットワークの状態を一目で把握できる「LANマップ」機能
USBシリアルによるコンソール接続

旧来のシリアルポートに加え、USBmini型のシリアル接続が可能です。 PCへの接続に際し、別途USBシリアル変換ケーブルを用意する必要はありません。

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FQDN filter(FQDNルーティング)

宛先のFQDN(Fully Qualified Domain Name)により、経路制御を行うことができるようになりました。インターネット上に展開される各種Webサイトごとに、宛先経路を振り分けることが可能です。

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本機能により、拠点ネットワークからインターネットへの接続時、サイトAへの接続はセンター拠点経由、サイトBへの接続は直接インターネットへオフロードするなど、FQDNごとに宛先経路を振り分けるなどの運用が可能となります。

  • ※ファームウェアアップデートにより対応予定です。
クラウド接続のかんたん設定

クラウドサービスへのVPN接続利用を、さらに効率良く実現する機能です。サービス元から入手したIDやシークレットキーの入力さえ行えば、IPsecVPN・BGP経路設定等の設定が自動生成され、ルーターに反映されます。
本機能により、クラウドサービスへの接続設定にかかる手間が大幅に軽減されます。

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  • ※現時点では、アマゾン VPCへの接続機能に対応しており、順次接続サービスを拡充していきます。

2.YNO (Yamaha Network Organizer) との連携によるヤマハSD-WAN

独自のクラウド型ネットワーク統合管理サービス「YNO」との連携により、ネットワークの設置・変更に際し、個々の『RTX830』へログインする必要は無くなります。YNOにログインすれば、すべてのネットワークを一元的に管理することができます。また、クラウドサービスやインターネット上のWebサービスの業務利用の増加に伴い、運用中にネットワーク設定の変更が必要になった場合でも、柔軟な対応が可能です。YNOとの連携で、このように”動くネットワーク”の管理をサポートします。

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YNOとの連携機能では、今後以下のようなサービスを追加する予定です。

GUI Forwarder

個々の拠点端末へ個別にログインすることなく、YNOの画面上ですべてのネットワーク機器のGUI画面操作が可能です。

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ゼロタッチコンフィグレーション機能

今後、設置する拠点端末の設定を、事前にYNOへ保存しておくことができるようになります。拠点端末の設置作業は、インターネットへの接続設定とプレースIDの入力だけとなり、スピーディーな拠点展開が可能です。

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DPI機能とYNO連携

『RTX830』では、今後、DPI機能の実装を計画しています。アプリケーション単位での細かな設定を多拠点展開でご利用いただくため、合わせてYNOを利用した一元管理環境を提供する予定です。

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3.従来モデルからの性能向上と互換性確保

性能面の向上

『RTX830』では、従来モデル「RTX810」に比べ、以下の点で性能向上をしています。

 RTX810RTX830
スループット1Gbit/s2Gbit/s
VPN対地数620
VPNスループット200Mbit/s1Gbit/s
NATセッション数10,00065,534
最大消費電力11W11W

VPN対地数性能を向上したことで、これまで構成されていた拠点間VPNに加え、クラウドサービスへのVPN接続や、外出先からのリモートアクセスVPNなど、幅広くVPN構成を拡張することが可能になります。また昨今、インターネットへのアクセス増により、従来モデルのNATセッション数では性能不足となる場合が増えていますが、NATセッション数の向上により、外部サービスの利用にストレスの無い運用が可能です。『RTX830』では、これら性能面の向上を実現しながらも、全体の低消費電力化を図り、最大消費電力は「RTX810」と同等数値を実現していることも、大きな特徴です。また、『RTX830』では、従来モデル「RTX810」と以下の点で互換性を確保しています。

 RTX810RTX830
外形寸法42.6 x 220 x 16043.5 x 220 x 160
LAN/WAN4port/1port4port/1port
設定ファイル互換

筐体サイズや接続ポートの互換性に加え、「RTX810」で利用していた設定を、『RTX830』でもそのまま利用することが可能です。機器入れ替え時も、設置場所の変更や設定の再作成などの手間は不要です。