国道16号線 (新潮文庫 や 87-1)

養老孟司 「関東に歴史あり。実に腑に落ちる」 三浦しをん 「ビバ16号線 今後は『16号線育ちです』と胸を張ります」 頼朝、家康、そしてユーミン── 旧石器時代から令和までをつなぐ、国道16号線。 日本を育んだのは、まさにこの道なのだ 横須賀から、横浜、町田、八王子、川越、柏などを経て、木更津まで。東京をぐるりと囲む16号線。このエリアは約1100万人が住む一大経済圏である。ゆたかな土地が旧石器時代から人々を呼び寄せ、源頼朝と徳川家康の二つの幕府の礎となる。明治以降は絹の輸出で国家を支え、軍艦が作られ、配備された。そして戦後、ユーミンをはじめ新たな才能が次々とここで育まれる。子供たちが増加し、未来へつながる道ともなった16号線、その秘密を地形から読みといてゆく──。胸躍る、新・日本文明論。解説・三浦しをん