食べものから学ぶ世界史: 人も自然も壊さない経済とは? (岩波ジュニア新書 937)

砂糖や小麦粉など身近な食べものから「資本主義」を解き明かす 産業革命、世界恐慌、戦争、そしてグローバリゼーションと「金融化」まで、食べものを「商品」に変えた経済の歴史を紹介。気候危機とパンデミックを生き延びる「経世済民」を考え直すために。 目次 はじめに 序章 ● 食べものから資本主義を学ぶとは 食と農の現実 食べるための働き方も変わった 資本主義とは 食べものから世界経済の成り立ちを学ぶ 1章 ● 農耕の始まりから近代世界システムの形成まで 農耕の「神話」と穀物の役割 大航海時代と重商主義 資本主義と産業革命の始まり 砂糖の世界史 小麦粉も世界商品に 英国中心の第1次フードレジーム 2章 ● 山積み小麦と失業者たち(世界恐慌から米国中心世界の成立まで) 自由放任主義による競争と過剰生産 作りすぎて「恐慌」に 戦争特需と景気の過熱から世界恐慌へ 大恐慌への新しい政策対応 3章 ● 食べ過ぎの「デブの帝国」へ(戦後〜1970年代までの「資本主義の黄金時代」) 大きな政府の下で「資本主義の黄金時代」 農業・食料でも大量生産+大量消費 「デブの帝国」:安くした穀物で糖分・油・肉