食べることが好きな人なら誰しもが一度は自分で燻した肉やチーズを食べたいと思うのではないでしょうか。かくいう私も燻製に憧れていた時期がありました。とはいってもかなりのインドアなのでキャンプはおろかBBQに行くこともなく「いつかやろう」と思っていたのですが…その「いつか」が今日叶うとは。しかも大好きな自宅で。
使い方は思っていた以上に簡単で、まず本体に電池とホースをセット。
あらかじめホースは食材の入っているお皿やジップロックに入れておきます。
食材はチーズやサーモンなどしっとりしているものが匂いを纏いやすいのでおすすめですが、燻す前にしっかりと水気を拭う・やや乾燥させてから使いましょう。少しでも水分が残っていると、煙に含まれる酸っぱい成分を食品が吸収してしまい酸味の強い仕上がりになってしまうからです。(いつかの日のために知識だけは豊富なのです。)
スモークチップを2、3つまみ燻炉へ入れたら・・・
チャッカマンで点火。
これで準備はすべておしまい。あとは電源ボタンを押すとあの燻製の香りがホースの先からもくもくと出てきます。
この時注意なのは30秒以内連続で使うと壊れてしまう可能性があるので15秒あたりで電源を切ること。そしてもう1つ、思っていた以上に勢いがいいので換気扇の元で行うこと。
電源を切ったら数分放置します。ここの時間はお好みなのですが、ナッツやサラミなど乾燥しているものは香りがつきにくいので十分以上置いておくといいと思います。
火を通すわけじゃないので見た目にそこまで変わりはありませんが、しっかりと香ばしい香り広がります。も〜っと強くしたいわという方は数回繰り返すとお好みの濃さになると思います。
お刺身や半熟卵なども火が入らず、そのままの食感を楽しめるのもスモークガンならではのポイント。香りがつくだけではなく少し水分が飛ぶので旨味が凝縮され、そのまま食べても美味しくいただけました。
ここからは完全に私の好奇心です。更なる上の燻製ライフを楽しみたいので色々実験してみることに。まずは調味料を燻したらどうなるのか。用意したのはオリーブオイル・マヨネーズ・醤油・味噌の四種類。
どんなものにも燻製風味を足せる魔法の調味料にレベルアップ!マヨネーズや味噌などは作ってすぐ食べると酸味が強かったのですが一晩冷蔵庫で寝かせることでマイルドに、より使いやすくなりました。
醤油はもうシンプルに卵かけご飯に。お味噌とマヨは色々試した結果、味噌1に対してマヨが3くらい、そこに味噌と同じくらいのめんつゆとにんにくチューブと一味をお好みで入れて混ぜると、最強に生野菜が美味しく食べられる「燻製みそマヨ」が完成します。
オリーブオイルは、カルパッチョにはもちろんオイル漬けに使っても。冬になったら私の大好きな「牡蠣の燻製オリーブオイル漬け」のレシピを“トナリの晩御飯”に載せようと思っているのでぜひ牡蠣がスーパーに出回った頃に思い出して見ていただけると嬉しいです。
燻製において食材と同じくらい大事なのがスモークチップ。付属のチップはブナの木らしく調べてみると「色づきがよく、やや渋みがあり魚介類に多く使われます。」とのこと。その他によく使われるチップは上記のものがあります。
これはもう試すしかないと購入してきました。ネットでしか買えないと思いきや、なんとDAISOに4種類もの取り扱いが。比較するためにうずらの卵とプロセスチーズをそれぞれ燻し、実食。
正直実際に燻すのとは違うのでそこまで差が出るというわけではなかったのですが…付属のブナとナラは同じブナ科だからなのかほとんど同じように感じ、サクラはそれよりもやや香りが強め、意外にもクルミがより香りを強く感じました。わたしが最も気になっていたのはリンゴですが、香りはサクラほどでほんの気持ち、フルーティーな酸味を感じました(気のせいかもしれません)。あまり分からなかったとはいえ、食べ比べ結構楽しいです。
試行を重ねて、お気に入りのチップと食材の組み合わせを見つけてみてください。そしてできればレビューか何かで教えてもらえたら嬉しいです、真似します。
テキスト:Moe Kuriyama
写 真 :Yuto Tenjin
あしらい:Asami Usui
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