アメリカ合衆国陸軍の基本的運用の変遷と背景

【ご購入後の当店からの連絡はご登録のメールアドレスに通知いたします。必ずご確認ください】

【商品概要】


【商品説明】
１ 本著の特徴
ロシアのウクライナ侵攻が開始されて約3ヶ月が経過した2022年6月、ファンク米陸軍訓練教義コマンド司令官は、ウクライナにおける教訓を反映させる必要があるため、従来から予定していた多次元作戦（マルチドメインオペレーションズ）に関連するドクトリン出版物の出版（改定）延期の声明を出した。
本書は、陸上自衛隊の研究実施機関の元研究員が、作戦レベル以下を基本とした元ユニフォームの視点で、これまで出版、改定を重ねてきたこのドクトリン出版物に注目し、戦後のアメリカ合衆国陸軍の基本的運用要領を独自の視点で整理・俯瞰した内容である。
２ 概 要
本書は、戦後、我が国との同盟関係にあるアメリカ合衆国の陸軍が、現在採用している多次元作戦（マルチドメインオペレーションズ）に至ったロシアのウクライナ侵攻までの、厳しい国際情勢下における地上戦組織としての基本的運用要領（部隊運用）に関する知的試行錯誤の変遷と背景を、同陸軍が1949年版以降、20回に上る改定を重ねたキャプストーンドクトリン（規準教範、FM100-5（現在はADP-3.0）で知られる米陸軍の最上位に位置するドクトリン出版物"Operations"）を、それに関係する公刊文書、あるいは考察した研究論文なども参考にしつつ、俯瞰的考察・分析を試みたものである。
組織全体の全体の取り組みを方向付けるキャプストーン・ドクトリンを重視してきた米陸軍は、そこに、その基本的運用要領を言語化し一貫して公開してきているが、このことは、陸軍として国益の達成や、国家の安全と存立を確保することに寄与するためには、陸軍単独では対応できず海・空軍、海兵隊との統合、国の関係省庁や民間団体との連携、国民の理解・協力・支援、そして、同盟国との連携が必要不可欠であると早い時期から認識してきていたことに他ならない（単独での取り組みで対応できないことは、今般のウクライナの状況からも垣間見える。）。この知的媒体の変遷は、米陸軍の重ねてきた思考努力の歴史とも言える。
考察・分析にあたっては「米陸軍のキャプストーンドクトリンの改定の契機は米陸軍が関係した戦争の教訓」との仮説を設定したが、その仮説は概ね肯定された結果となった。また、改定を重ねるに従い、キャプストーンドクトリンを執筆する米陸軍の視点も、当初の戦術レベルから、冷戦後期以降次第に作戦レベルに変化し作戦指導書に変化してきた点は興味深い。併せて、米陸軍のキャプストーン・ドクトリン改定と、関係するイベントに併せて、陸上自衛隊の創設以降今日に至るイベントについても整理し、日米の陸軍種の関係性の一端についても明らかにした。
さらに、それらを踏まえて、国家におけるレベルに応じた防衛に関するドクトリン（教義）や、今後の戦い方（コンセプト）の向かうであろう一般的な方向性（趨勢）についても考察を試みた。

【商品詳細】
商品名：アメリカ合衆国陸軍の基本的運用の変遷と背景
製造元：NextPublishing Authors Press
発売日：2022年07月08日

【当店からの連絡】