菅島(すがしま)の糸わかめ
創業寛政年間 北村物産株式会社『糸わかめ』ってどんなもの?
わかめは、日本では、北海道のオホーツク海沿岸と太平洋沿岸、沖縄・九州・四国の南岸の一部地域を除いてほとんどの海域に分布しています。中でも、鳴門・伊勢・三陸が名産地として知られています。伊勢わかめは、晩冬から初春にかけて刈り穫られ、この時期に採取されたわかめは葉が柔らかく、香りが良いため、美味しいと言われています。
刈り穫られたわかめを熱湯処理で緑色に発色させ、裁断、ロール、乾燥等の加工を施したのが一般的な「カットわかめ」です。
これとは別に、採取後にしっかりと乾燥させ(約3日間)、浮かせて塩分をもみ洗い流し、1本1本丁寧に「はり」と言った道具で裂いていきます。これを乾燥させたものが「糸わかめ」と呼ばれます。
全国でもこの製法を施した「糸わかめ」を作っているのはこの鳥羽市菅島(すがしま)町だけです。
食物繊維・カリウム・カロチン・ビタミンE・ビタミンC・ヨウ素を多く含んでいます。 カリウムは、過剰に摂取した塩分を体外に排出する役割があり、塩分を多く含むみそ汁にわかめを入れるのは理にかなった先人の知恵です。
なぜ伊勢志摩産は美味しいの?
伊勢湾に流れ込む木曽三川(木曽川・揖斐川・長良川)の水は、海水より冷たいので、伊勢湾内の底を這うように流れ、伊勢湾の出入口に位置する桃取町付近で太平洋の荒波に揉まれて浮上すると言われています。その冷たい栄養豊富な水が菅島へ流れ、太平洋の荒波、太陽の光を体いっぱいに受けた魚貝類・海藻類は昔から良質なことで有名です。