ガマズミ(Viburnum dilatatum)は、スイカズラ科に属する落葉低木で、日本をはじめとした東アジアに広く自生しています。秋になると赤い実をつけ、伝統的に食用や薬用として利用されてきました。
スーパーや市場には並ばない天然果樹ですが、当店では秋田県の山の匠より入荷しております。
【食用としての特徴】
ガマズミの実は酸味が強く、やや苦味を持つことが多いです。生食も可能ですが、そのままでは酸味が強すぎるため、通常はジャムやジュース、シロップ、果実酒などに加工されます。果実を乾燥させて保存することもあります。秋から冬にかけて収穫され、寒い時期にビタミン補給の役割を果たすことが期待されます。
【栄養価】
ガマズミの実には、以下のような栄養素が含まれています。
- ビタミンC:ガマズミはビタミンCが豊富で、抗酸化作用があり、免疫力を高める効果があります。風邪予防や疲労回復にも役立ちます。
- 食物繊維:果実に含まれる食物繊維は、消化を促進し、腸内環境を整える効果があります。
- ポリフェノール:ガマズミの実にはポリフェノールが含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用が期待
【保存方法】
ガマズミの実は新鮮なうちに食べることもできますが、保存することで長期間楽しむこともできます。以下にいくつかの保存方法を紹介します。
- 冷蔵保存
ガマズミの実を冷蔵庫で保存する場合、洗って水気をしっかり取った後に密閉容器やジップロックなどに入れて保存します。冷蔵庫で約1〜2週間ほど保存が可能です。ただし、生のままだと時間が経つにつれて酸味が強くなるので、早めに消費するのが理想です。 - 冷凍保存
ガマズミの実は冷凍保存することで長期間保存が可能です。以下の手順で保存します。 - 実を洗い、水気をしっかり取る。
- 実をバラバラにしてトレイに広げ、冷凍庫で一度「バラ凍結」させる。
- 凍った実をジップロックや密閉容器に入れて冷凍保存。これで、約半年から1年程度保存が可能です。
冷凍した実は、ジャムやシロップ、果実酒、料理のソースなどに使用できます。
- 乾燥保存
ガマズミの実を乾燥させることで、さらに長期保存が可能です。乾燥させることで、甘味と風味が凝縮されます。乾燥保存の手順は以下の通りです。- 実をよく洗い、水気を取り除く。
- 天日干しまたはフードドライヤーで数日間乾燥させる。
- 乾燥した実は、密閉容器やジップロックで保存します。乾燥保存したガマズミは、数ヶ月から1年程度保存可能です。
乾燥したガマズミは、お茶やスナック、料理のトッピングなどに使用できます。
- シロップ・ジャムに加工
ガマズミの実をシロップやジャムに加工するのも保存に適した方法です。加工したシロップやジャムは、冷蔵庫で数ヶ月保存可能です。酸味が強いので、砂糖や蜂蜜を加えて甘さを調整し、デザートやドリンクとして楽しむことができます。
これらの保存方法を使えば、ガマズミの風味を季節を問わず楽しむことができます。