真っ白い、こけしのような形をしたかわいいキノコ「コプリーヌ」。長さ5cm、幅1.5cm程度。小指くらいの大きさです。市場では「こけし茸」と呼ばれることもありますが、和名は「ササクレヒトヨタケ」。この面白い名前は、成熟すると一晩で溶けてしまうことによるもの。栽培が難しく日持ちしないことから、供給が難しいと言われてきました。
「農業組合法人シマダ」(長野県)は、日本で数軒しかいない「コプリーヌ」の生産者さん。
その栽培は前例がなかったため、ゼロからのスタートでした。自然に近い形での栽培をするなどの工夫に加え、収穫後は真空包装にすることで、ついに就農8年目にして「コプリーヌ」の安定供給に成功しました。
食味が良くヨーロッパでは高級食材ですが、日本ではまだ知らない人も多い“幻のキノコ”。当店では産地から直送されたものをお届けしています。
生のまま食べるとクセのない淡泊な味ですが、加熱するとうまみのあるエキスが出てきます。パスタのほか、フライやバター焼き、アヒージョにしてもおいしくいただけます。
キノコ類には、食物繊維が含まれています。(厚生労働省 e-ヘルスネッ
【特徴】
外観:
- 幼いころは円筒形の白い傘を持ち、成長するにつれて傘が広がり、ヒダが黒く溶けていくのが特徴。
- 成熟すると、キノコがインク状に溶けてしまうため、若い状態で収穫するのが一般的。
味と調理法:
- 柔らかく繊細な味わいで、軽い甘みと土の香りがある。
- 生のまま食べるとクセのない淡泊な味ですが、加熱するとうまみのあるエキスが出てきます。パスタのほか、フライやバター焼き、アヒージョにしてもおいしくいただけます。
【栄養価】
コプリーヌは、低カロリーで栄養価が高いキノコです。以下は主な栄養成分です:
- 低カロリー: 100gあたり約20〜25kcalと非常に低カロリー。
- 食物繊維: 消化を助ける食物繊維が豊富で、腸内環境の改善に寄与します。
- ビタミン:
- ビタミンB群(B1, B2, B3, B5, B6など)が多く含まれており、エネルギー代謝や神経系の健康をサポート。
- ビタミンD: 日光に当たるとビタミンDの生成を促進する特性があります。
- ミネラル:
- カリウム: 血圧を正常に保つのに役立つ。
- リンや亜鉛: 骨や免疫機能に重要。
- 抗酸化物質: 体内のフリーラジカルを除去し、老化防止や病気予防に寄与する抗酸化成分を含む。
注意点
コプリーヌはアルコールとの相性があまり良くありません。これは、体内でアルコールの分解を阻害する成分が含まれているためです。
【保存方法】
コプリーヌ(ササクレヒトヨタケ)の保存方法は、その特性上やや難しいですが、いくつかの方法で新鮮さを保つことができます。
- 冷蔵保存(短期保存)
最適な状態: 収穫後すぐに調理するのが理想ですが、すぐに使えない場合は冷蔵庫で保存します。方法: キノコは乾燥しやすいため、湿ったペーパータオルに包んで保存するのがおすすめです。その上で、通気性のあるビニール袋やキッチンペーパーで包んで冷蔵庫に入れます
保存期間: 1〜2日程度で使い切るのが理想です。それ以上経つと、コプリーヌは傘が溶け始めることがあります。
- 冷凍保存(長期保存)
方法: 生のまま冷凍するよりも、一度軽く調理(炒める、蒸すなど)してから冷凍する方が質を保ちやすいです。調理後、冷ましてから小分けにし、密閉できるジップ付き袋や容器に入れて冷凍保存します。
保存期間: 調理済みであれば、冷凍保存で1〜2か月程度は風味を維持できます。
- 乾燥保存
コプリーヌは乾燥にあまり適していませんが、専用の乾燥機や低温のオーブンを使ってゆっくり乾燥させることができます。ただし、他のキノコほど乾燥保存には向かないため、風味や食感が落ちる可能性があります。
- ピクルスや瓶詰め
コプリーヌを酢漬けにしたり、オイルに漬け込んでピクルスにすることも可能です。これにより長期保存が可能になり、数週間から数ヶ月楽しむことができます。
注意点
コプリーヌは非常に繊細で、時間が経つと黒く溶ける「自溶性」があります。新鮮な状態で早めに使用することが一番推奨されます。
材料
コプリーヌ 数本
ニンニク 1片
赤トウガラシ 1本
オリーブオイル カップ1/2
塩 少々
パセリ 少々
レモン汁 少々
作り方
1. コプリーヌは、土を取り除きます
2. ニンニク、パセリはみじん切り、赤トウガラシは種を取ります
3. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて点火します
4. コプリーヌを弱火でじっくり温ため、塩を振ります
5. 仕上げにパセリをかけて完成です。食べる直前にレモン汁をかけていただきます