タイヨー脱腸帯両側用(特注100cm以上)腰廻120cm迄までのサイズは特注
【タイヨー脱腸帯の使い方】
1)まず仰向けに寝た姿勢をとってください。
鼠径部から脱出している腸の部分を腹部の方へ静かにもみ入れ上から指で触り、もとの位置に戻った状態になりましたら三角ゴム押圧球で蓋をするように押し当てます。
この時に腸の脱出している個所をよく知っておくことが大切です。
2)三角ゴム押圧球を押し当てると同時に、腰帯(長い方C)を腰廻りの寸法にあらかじめ調節して背中より左腰骨の上にと廻し(左側脱腸の方は右腰骨)押圧球上部の三ッ羽根金具(A)に引っ掛けます。
3)次に股帯(短い方D)を右腰骨と背中の中間くらいの位置にして股の間を通して三ッ羽根金具(B)に引っ掛けます。
この時に股帯を少し強めに掛けますと三角ゴム押圧球が固定されます。
装着し終わりましたら今一度ご使用になる方の体に合うように調節してください。
4)左側の場合はこの反対になれば良いのです。
調節の時股帯をずらす場合には水で腰帯をぬらしますと簡単に動きます。
5)お買い上げ頂きました脱腸帯は右側用になっていますから左側の方は左図のように一度股帯を腰帯より抜き外して点線のように向きを逆にして左側用にしてご使用ください。
【脱腸(ヘルニアについて)】
脱腸には、いろいろ種類がありますが、一般に多いのは男子の場合、鼠径(そけい)部の穴から腸がはみ出るもので、鼠径部の膨らみで気づくことが多く、押すと中の腸が腹腔内に戻って(そのときグズグズと音がすることが多い)膨らみが中に消えてなくなればヘルニアと考えてよいでしょう。
軽いうちは少し膨らんでいる程度ですが、だんだんひどくなりますと陰嚢(いんのう)(女子は大陰唇)へ垂れ下がってきます。
これを普通、外鼠径ヘルニアと称されるもので、そのまま放置しますとどんどん腸が出て重大な結果を招きます。
ヘルニア嚢(腹膜の一部が袋のように皮下まだ出っぱって来たものでそれに腸などが入り込んでヘルニアになる)の中の腸が再び腹腔内に戻らなくなり嚢の入口で腸が絞められる結果、血液が通わなくなって放置すれば腸が壊死(えし)を起こすという重篤な状態を篏頓(かんとん)といい、手術をしなければ一命にも及ぶ場合が少なくありません。
症状の軽い間とか、平常はさほどの痛みも感じないので気にしないでいる人が多く、特に乳幼児は意思表示をすることも出来ませんから母親の注意が肝要です。
乳幼児の間は治りが早いので長く力を入れて泣いた後とか咳をつづけたときなど指先で鼠径部をさわってみるくらいの用心が必要でしょう。
もし腸が少しでも出て指に感じるときは早速脱腸帯をお使いください。
従来市販されている脱腸帯は、ゴム製や皮革スプリング式が知られています。
タイヨー脱腸帯はゴム製なので丈夫で使い心地がよく、運動をしてもずれにくく患部を圧定するようにつくられており、また子供の発育を阻害することなく、肌も傷めず,大小便、汗、脂等で汚れても石鹸水で拭けばキレイになり、いつもかけておくことの必要性に応じて風呂へもそのまま入れる等の利点があります。
【※注意】
タイヨー脱腸帯は天然ゴム製なので、特に乳幼児には汗等でかぶれないように帯の部分にはガーゼ又はホータイを巻き押圧球の下には薄く綿を当ててお使いください。
おむつの取り替えの度にベビーパウダーでまぶしてから脱腸帯をかけてください。
鼠径ヘルニア以外のヘルニアには使用できません。
【※取扱いについて】
1. シンナーまたは市販の洗浄液等で洗わないでください。
ゴム製品ですので洗浄後、直射日光は避けてください。
2.煮沸消毒はしないでください。
3.幼小児及び皮膚の弱い方、特に夏期にはガーゼまたはホータイを巻いてお使いください。
4.症状の改善がみられないときには医師に相談してください。
5.使用されない場合はベビーパウダー等でまぶしてから冷暗所に保管してください。