タイヨー脱腸帯両側用C号小人用(腰廻65cm迄)
【両側の脱腸について】
脱腸は右、左の一方づつのものが一般でありますが左右とも脱腸の人が案外いるものです。
この方のためにタイヨー脱腸帯両側用がございます。
【両側用脱腸帯の使い方】
腰帯(長い方C)を腰廻りの寸法にあらかじめ調節して、背中より引掛金具Bにかけます。
次に、押圧球(A1、A2)を左側、右側の脱出部分に当たるように移動させます。
(頭部真中のネジを少しゆるめ、帯に水をつけると簡単に動かせます)。
股帯(短い方D1、D2)を腰骨と背中の中間くらいの位置にして股の間を通し、押圧球金具(A1、A2)の引掛部分(E1、E2)にかけます。
この時に股帯を少し強めにかけますと三角押圧球が浮かず患部に密着し固定されます。
(調節の時、股帯をずらす場合には水で腰帯を少しぬらしますと、簡単に動かす事ができます)。
装着し終わりましたら今一度ご使用になる方の体に合うように調節してください。
【脱腸(ヘルニアについて)】
脱腸には、いろいろ種類がありますが、一般に多いのは男子の場合、鼠径(そけい)部の穴から腸がはみ出るもので、鼠径部の膨らみで気づくことが多く、押すと中の腸が腹腔内に戻って(そのときグズグズと音がすることが多い)膨らみが中に消えてなくなればヘルニアと考えてよいでしょう。
軽いうちは少し膨らんでいる程度ですが、だんだんひどくなりますと陰嚢(いんのう)(女子は大陰唇)へ垂れ下がってきます。
これを普通、外鼠径ヘルニアと称されるもので、そのまま放置しますとどんどん腸が出て重大な結果を招きます。
ヘルニア嚢(腹膜の一部が袋のように皮下まだ出っぱって来たものでそれに腸などが入り込んでヘルニアになる)の中の腸が再び腹腔内に戻らなくなり嚢の入口で腸が絞められる結果、血液が通わなくなって放置すれば腸が壊死(えし)を起こすという重篤な状態を篏頓(かんとん)といい、手術をしなければ一命にも及ぶ場合が少なくありません。
症状の軽い間とか、平常はさほどの痛みも感じないので気にしないでいる人が多く、特に乳幼児は意思表示をすることも出来ませんから母親の注意が肝要です。
乳幼児の間は治りが早いので長く力を入れて泣いた後とか咳をつづけたときなど指先で鼠径部をさわってみるくらいの用心が必要でしょう。
もし腸が少しでも出て指に感じるときは早速脱腸帯をお使いください。
従来市販されている脱腸帯は、ゴム製や皮革スプリング式が知られています。
タイヨー脱腸帯はゴム製なので丈夫で使い心地がよく、運動をしてもずれにくく患部を圧定するようにつくられており、また子供の発育を阻害することなく、肌も傷めず,大小便、汗、脂等で汚れても石鹸水で拭けばキレイになり、いつもかけておくことの必要性に応じて風呂へもそのまま入れる等の利点があります。
【※注意】
タイヨー脱腸帯は天然ゴム製なので、特に乳幼児には汗等でかぶれないように帯の部分にはガーゼ又はホータイを巻き押圧球の下には薄く綿を当ててお使いください。
おむつの取り替えの度にベビーパウダーでまぶしてから脱腸帯をかけてください。
鼠径ヘルニア以外のヘルニアには使用できません。
【※取扱いについて】
1. シンナーまたは市販の洗浄液等で洗わないでください。
ゴム製品ですので洗浄後、直射日光は避けてください。
2.煮沸消毒はしないでください。
3.幼小児及び皮膚の弱い方、特に夏期にはガーゼまたはホータイを巻いてお使いください。
4.症状の改善がみられないときには医師に相談してください。
5.使用されない場合はベビーパウダー等でまぶしてから冷暗所に保管してください。