茶碗には大きく分けて、和物(日本製)、唐物(中国製と朝鮮製)、島物(東南アジア製)、紅毛茶碗(欧米製)の4つに分類されます。また、天目茶碗、高麗茶碗、島物茶碗、楽茶碗、国焼茶碗と大別する場合もあります。
茶碗には、骨董品として飾る楽しみ、口当たりやお茶の味や香り感じる楽しみ、茶道という場を引き立たせる、観る楽しみなど、魅力がたくさんあります。観るだけ、飲むだけではなく、様々な視点から茶碗の魅力を感じましょう。
抹茶茶碗は種類が豊富、使う茶碗を選ぶのに迷います。茶碗の選び方にも一寸したルールがあります。
季節やお茶会の趣旨によってその場に適した茶碗を使います。例えば濃茶は大きめで厚さのある茶碗、薄茶は小ぶりの茶碗を選びます。また、季節によって夏は涼しげな印象を与える平茶碗や深さの浅い茶碗(冷めやすく暑い時でも飲みやすい)、冬は深めの茶碗や筒形の茶碗(冷めにくい)が使われます、お茶を飲む人への気遣いも込められています。
茶碗の絵柄も大切です。桜や紅葉など植物が描かれたものは使う季節を選びます。季節外れは避けます。花が描かれている場合は季節を先取りして盛りのじきより少し早めに使います。
次に、茶人が好む茶碗には「一楽、二萩、三唐津」、これに井戸茶碗を加えたものが格上と言われます。また、無地のものが好まれ、絵付きのものは1ランク下になります。
ただし古いものは珍重されますし、有名な陶芸家や茶人の作品や、家元の書付があるものは、格が高いとみなします。
茶碗を選ぶ時は「格」も考慮しましょう。濃茶は格の高い茶碗、楽、萩、唐津、井戸辺りを選ぶとよいでしょう。薄茶は、濃茶のように格は問われないので好きなものを使ってよいでしょう。
お茶を点てやすいお茶碗、点てにくいお茶碗
大きいものは片手で持ち切れず建水に水をこぼす時両手で持ちたくなる
口が小さいものは茶筅の動く範囲が狭くなり、十分攪拌できない
茶だまり(内底)が広くとられていないと撹拌が難しい
ザラザラした表面のものは茶筅の先が引っかかる
磁器は表面がツルツルで茶筅が滑り抹茶とお湯がうまく混ざらない
京焼など硬く薄い素地の茶碗は外側まで熱くなり思わず落としそうになる
茶碗の特徴を覚えて自分の使いやすいお茶碗を使う、他の道具との取り合わせやバランスも考え格を揃えた方がよいでしょう。
※中古品なので下記の「ご購入の前に」を、ご確認の上ご購入してください。