

乾山の写しなどで知られる陶芸家の田端志音は、本歌である原作品を、実際に手に取りながら丹念に読み込み、手控え帖に写し取っていくことで、その作品のエッセンスを自分のものにしていく。2018年からは、茶道具や能面等の貴重なコレクションを誇る野村美術館の所蔵作品の数々を閲覧し描き留めてきた。箱書きなどの付属の品々とともに詳細に描かれた茶碗や茶入れなどの名品と、そこに書き添えられた覚え書きや考察。田端の眼と手を通して描かれた手控え帖のページをめくることで、読者は豊かな陶芸の世界を堪能できるだろう。
「婦人画報デジタル」での好評連載「茶の湯草紙」より、選りすぐりの37作を紹介。
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