

2019年から2024年までの5年間の歌を収録。
ただごとに徹して詠まれた歌は、しかし社会を斜めに切り取り、読む者に思索を促す。
松木秀の歌は、常に「今」と呼応している。
【5首選】
片仮名で書くと一気にロシア語の風味を帯びるコロスツモリカ
鬼退治して帰りたる桃太郎それからの長い長い年月
人間がムカデでなくてよかったなだって五十倍靴代かかる
アキレスが追い越した亀アキレスより長生きをしてついに追い抜く
抱えすぎた在庫で問屋つぶれたりそうは問屋が卸さなさすぎて
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