艦隊決戦での偵察および弾着観測用装備として水上機の拡充に努めてきた日本海軍。こうした任務を担う幾多の機材が開発されてきたなかにあって、昭和15年に制式採用され、その後太平洋戦争全期間にわたって運用されたのが零式水上偵察機です。本機は昭和16年12月8日の真珠湾攻撃に先んじて重巡2隻から敵情偵察に出撃、さらにミッドウェー海戦では重巡「利根」から発進した本機からの報告が日本海軍機動部隊の運命を決定づける大きな要因となりました。その後も本機は日本海軍が活動した全戦域で過酷な任務に身を投じます。あるときは偵察のみならず旋回機銃で敵機に挑み、爆弾を抱いて艦艇攻撃も試みました。本号では、こうした本機の開発や生産と改修、戦場での姿を詳細な記事と初公表を含む多くの写真や図版で解説しています。
〈主な内容〉
(1)未公開資料と正確な考証によるカラー塗装図
(2)取扱説明書をもとに細部まで再現した透視図
(3)開発や生産、構造、艤装と兵装を詳細に記述
(4)わずかな機体の変遷を貴重な写真で明瞭解説
(5)モノクロ写真の掲載量と解説内容は唯一無二
(6)西太平洋全域を舞台にした戦いの様相を詳述
(7)従来よりもさらにアップデートされた四面図
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