昭和五十七年、日本小動物獣医師会は、日本にまだいなかったヒアリングドッグ(聴導犬)を作ろうとしました。その委託を受けたベテラン訓練士の藤井さんは、その時六十歳。わずかな資料をもとに、創意工夫をこらしてモデル犬に成功しました。犬が大好きだった藤井少年は、中学を卒業すると、税関監視犬の育成所で働きはじめます。戦争をはさんで平成の現在まで、犬の訓練ひとすじにがんばって、いつしか「日本の聴導犬の父」とよばれるようになりました。日本初の聴導犬を育てた人たちの記録。小学校中学年以上向き。
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