

現代世界の対立は、ハンチントンが述べたような「キリスト文明」と「イスラム文明」の対立ではない。また「アメリカ民主主義」と「イスラム原理主義」の対立でもない。それは「アメリカの野蛮」と「イスラムの野蛮」の衝突にほかならない。本書は、「世界新秩序」という米国の新世界戦略と中東政策の分析、そして中東出身者ならではのイスラム世界の現状、原理主義の実態、テロリストのメンタリティ分析など、アメリカ/イスラムの両サイドへの緻密で独創的な分析によって、両者の暴力の政治的根源に迫り、これまで語られてこなかった現代世界を揺り動かしている「野蛮の衝突」の現実を描き出す。
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