

みえないものを迎えに行く
だから、花脊に自分の窯を造った
代々続く京都の陶芸の家に生まれながら、現代アート領域で高い評価を得る近藤高弘が、今後の活動拠点として2024年に京都・花脊に自分の登り窯を造った。これまでの徹底したコントロールによる創作の対極ともいえる登り窯を、集大成の場として選んだのは何故か。本書は、福井・宮城・奈良吉野の登り窯との関わりから京都・花脊に登り窯をもつに至る30年の歳月、陶芸から離れようとした葛藤から変容、思索の軌跡をエッセイと写真で綴る。
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私はいま、岐点にいる
これまでとこれからを繋ぐ場所に
駆け抜けてきた創作の年月
火と水に導かれてきた根底が
その三十年には存在していた
次なる一歩を踏み出す
それは山であり、登るのかもしれない
それは谷であり、潜るのかもしれない
みえないものを迎えに行く
だから、花脊に自分の窯を造った
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