本書は、文豪たちの恋の顛末を、口説き文句を介して紹介する一冊です。
愛人を夢中にさせた太宰治、素直になれない中原中也、甘い口説き文句を連発する芥川龍之介、先輩詩人を熱烈に慕った萩原朔太郎、知らずに男を口説く石川啄木、思いを伝えられない梶井基次郎、身も心も捧げようとした谷崎潤一郎……。
口説き方は文豪によって千差万別です。誠実な口説き文句を伝え続けて願いを成就した文豪もいれば、気の利いたことをしたつもりが上滑りして、失恋をする文豪もいました。そんな忘れられない経験をもとに、優れた作品を生み出した文豪もいます。
口説き文句からはそうした、文豪たちの人間らしい一面を窺い知ることができます。自分が口説かれた気持ちで読んでいただくと、一層、文豪やその作品を、身近に感じることができるかもしれません。
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