「重不況」とは、これまでに日本が直面してきた1930年代の「世界大恐慌」、90年代以降の「長期停滞」、リーマンショック以後の「世界同時不況」のように、「バブル崩壊で発生し、『流動性の罠』が生じ得るような大不況」を指す。本書では、この「重不況」下においては、需要制約や金融政策等に関して、通常の不況では表に出ない特異なメカニズムが顕在化すると考える。そして、経済成長や景気循環の分析に「需要の制約」の観点を導入し、実効性ある成長戦略のための理論的枠組みを提示する。さらにそれらの検討を踏まえて、日本が取り組むべき成長戦略と採用すべき政治経済システムに関して、独自の視座を提供する。
※本データはこの商品が発売された時点の情報です。