沢木欣一の百句 思想詩としての俳句/荒川英之

著:荒川英之
出版社:ふらんす堂
発売日:2021年11月
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内容紹介
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雪晴れに足袋干すひとり静かなる
「雪や泥に汚れた足袋を下宿の軒に吊るすとき、雪景色の静寂に孤独を覚えたというもの。欣一、十九歳の作。金沢の風土に根ざした生活感情の表出は、私小説的な色彩を帯びている。欣一は「意欲と表現」(「寒雷」昭16・7)の中で石塚友二の「秋晴れや人にかくれて街にあり」の句を挙げ、「真心のアインザムほど美しいものはない。」と記し、孤独に無上の「美」を認めている。掲句は、この考え方に深い連なりをもつ第一作である。


◆思想詩としての俳句
戦後五十年間の日本の平和、結構なことである。しかし世界では戦争の連続、冷戦も戦争のうちに入る。朝鮮戦争・ベトナム戦争・アフガニスタン・中東・湾岸戦争など。人類は戦争する動物か。東西あらゆる戦争は正義そして聖戦の名において行われて来た。そして最も悲惨な目に会うのはいつも弱い人・底辺の人間である。
(沢木欣一「風木舎俳話」・俳誌「風」平七・八より)

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