ロシア革命からのがれるようにして中国、アメリカへ、そして関東大震災後の日本へとやってきたロシア人のモロゾフ一家。ようやく神戸に腰を落ちつけ、チョコレート店を開店させました。ところが、チョコレートづくりには不向きな日本の猛暑、亡命者に対する不信、太平洋戦争による材料不足と店の焼失、戦後の混乱など、次つぎにおそってくる困難に直面します。それでもあきらめずに家族で立ちむかい、みんなを幸せな気持ちにさせる本物のチョコレートをつくりつづけ、たくさんの人びとに届けました。ロシア革命から、百年がすぎました。世界や日本で起こったできごとを追いながら、一粒一粒のチョコレートづくりにすべてをささげた、モロゾフ一家を描きます。
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