ぼくのとうさん、エルマーがまだ小さかったころ、いっぴきの年老いたのらねこに出会いました。その日は雨がふっていて、ねこはびしょぬれ。かわいそうに思って、うちに連れ帰り、おかあさんに内緒で、地下室でミルクをやっていたのです。ところが、3週間たったときに見つかってしまい、ねこは外にほうりだされてしまったのです。ねこを見つけたエルマーは、いっしょに公園に向かいます。エルマーは言いました。「ぼくは大きくなったら、ひこうきをもって、好きなところへとんでいくんだ」ねこがききました。「そんなに、そらをとんでみたいのですか?」「とびたいさ、そのためなら、なんでもするよ」「それなら…」それから、ねこがぽつりぽつりと話し始めた、不思議な島の物語。それが、ぼうけんの始まりだったのです。
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