

◆本書の概要
本書は2014年に刊行した『医学的音楽療法』(北大路書房)の姉妹編として並行して企画されたもので,医療の現場で実際に音楽療法を実施して,どういう点に苦労して(困って)いるか,どういう音や音楽を使ってどういう反応があったか(なかったか),反応をよりよくするためにどういう工夫をしたか,等々について医師や音楽療法士,他の医療関係者なども交えてざっくばらんにディスカッションを行ったものを録音し,そのまま会話形式で書き起こしたものである。この本が一つの契機となって,音楽療法のカンファレンスがもっと開催されるようになるのではないか,それがひいては医学的音楽療法の理解,普及,実践につながるのではないか,という願いを込めて刊行したものである。医学的音楽療法に関わる多くの音楽療法士,医療関係者,介護関係者,学生などの参考になれば幸いである。(本書「発刊にあたって」より一部引用)
◆目 次
第1章 意識障害
【症例】 随意運動の改善と意思表出によって遷延性意識障害を脱却した男性(40歳代)
第2章 高次脳機能障害
【症例】 遂行(実行)機能の向上とADLの自立を目指している青年(30歳代)
第3章 運動機能障害
【症例】発話明瞭度と上肢運動機能の向上および高次脳機能障害の改善を目指す青年(20歳代)
第4章 脳血管障害
【症例】左不全片麻痺女性患者(72歳,右利き)
第5章 認知症
【症例】 レビー小体型認知症(DLB)の女性患者(76歳,右利き)
第6章 失語症
【症例】 慢性期失語症男性患者(51歳,右利き)
第7章 パーキンソン病
【症例1】 パーキンソン病患者A氏(67歳)
【症例2】 パーキンソン病患者(複数:集団での音楽療法)
第8章 筋萎縮性側索硬化症
【症例1】 A氏(50歳代,男性) 【症例2】 B氏(60歳代,女性)
【症例3】 C氏(70歳代,男性) 【症例4】 D氏(60歳代,女性)
第9章 統合失調症
【症例】入院中の統合失調症男性患者(78歳(X+18年時))
第10章 自閉症スペクトラム
【症例1】特別支援学校高等部3年に在籍する女子(18歳)
【症例2】特別支援学校小学部4年に在籍する男児(10歳)
第11章 けいれん発作
【症例】 特別支援学校小学部2年に在籍する男児(7歳)
第12章 知的障害
【症例】 保育園と障害児通園施設に通っている女児(5歳9か月)
第13章 呼吸器疾患患者
【症例】慢性閉塞性の肺疾患COPD男性患者(68歳)
◆好評の姉妹書
『医学的音楽療法: 基礎と臨床』 http://www.kitaohji.com/books/2862_1.html
※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
