

われわれはなぜ過去を知りたがるのだろう。それも自分自身の生い立ちや「家」のルーツに止まらず、日本という国や、さらには訪れたこともない他国の歴史についてまで。このような過去にたいする関心の高さや記録保存への執着心は、決して人類に共通の普遍的な現象ではない。本書では、このような現象は歴史上いつごろから認められるのか、過去についての集団的記憶はどのように形成され受け継がれていくのか、またこの記憶の歴史的・社会的な意義・機能はなにか、といった点について史実に即しつつ検討する。
※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
