経済がグローバル化する中、金融大再編のため世界的な巨大合併が相次いでいる。はたして銀行は、大きくなければ生き残れないのだろうか―。1980年代半ばからアメリカで進んできた規制緩和と銀行再編は、地方の小銀行を規模拡大を図る大銀行の脅威にさらすようになった。しかし、最近、口座維持手数料などが一般に大銀行より安く、そして、大銀行にはできない地域に密着した「顔の見える」サービスを行う地方の小銀行を見直す機運が高まっている。大銀行が取りこぼしがちな個人や中小企業相手のベンチャー銀行も続々と設立されている。本書では、アメリカで健闘する中小銀行・ベンチャー銀行の現状とその経営基盤を分析し、金融再編を生き抜くためのストラテジーを提示する。くわえて日本の中小金融機関の存続のための鍵と、戦略の移植の可能性を探る。
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